第14話 ページ14
フロ「小エビちゃんも今日ここで寝なよ」
貴「いえ、部屋で寝ますから…」
死ぬほど恥ずかしい気持ちを抑えつつ、フロイド先輩から少し離れた。
フロ「なんもしないよ」
貴「しなくても…
明日私たちシフト入ってますしゆっくりしたいでしょ…」
フロ「小エビちゃんとゆっくりしたい」
先輩、なんでそんなにも余裕なんだろう。
私なんて今にも爆発しそうなのに。
貴「先輩、余裕ですね」
ポロッと零れた言葉。
その言葉でフロイド先輩の笑顔が消えた。
フロ「余裕そうに見える？」
貴「…はい」
フロ「我慢してんの」
手をグッと引っ張られ、自分の胸に押し当てた。
びっくりするぐらい心臓が早く打っている…
フロ「さっきからずっとこんなんで苦しいんだよ。
一生懸命抑えてるのに、余裕とか言われるの心外」
貴「せんぱ」
フロ「何？もう我慢しなくていいの？
しなくていいなら、遠慮もしねーよ」
ベッドに倒され、ギシッと音を立てる。
初めてのことで頭がパニック寸前だ。
フロ「いんだね？」
貴「あ、」
どうしよう。
このまま私…
フロ「小エビちゃん」
どうなるの？
私は自分の心臓辺りの服をギュッと掴んだ。
はっはっと上がる息を抑えるように口元を覆うとフロイド先輩は目を見開いた。
フロ「小エビちゃんも我慢してたんだ」
先輩が触れる場所全てに熱が灯る。
もっと触って欲しい。
もっと見つめて欲しい。
もっと、もっと
貴「フロイドっ」
その時
グリ「うーん…お前らうるさいんだゾ…」
グリムが寝ぼけ眼で扉を開けた。
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2023年4月16日 17時
