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010号室 ページ10

貴「ってーだろーが!!」


自由な方の足で思いっきり蹴る。


「った!!」


相手がひるんだスキを見て逃げ出した。


「待ちやがれ!!」


追いかけてくる…

もうこの際迷ってもいい。

私は足を引きずりながら、わざと入り組んだ道に入った。


しばらくすると、人が全くいない場所に来た。


もう来ないだろう。

帰ろう。

けどここどこだろう。

踏まれた足がまだ痛い。


貴「なんであいつらがここまで…」


まさか追ってきたのか?

こんなとこまで?


貴「帰らなきゃ」


とりあえず進もう。


1時間ほど歩いただろうか、やっと家に着いた。


貴「ただいま…」

伊「あ、おかえり!
どこ行ってたの…って、ちょっと!?」


出迎えてくれたフェリに倒れ込んだ。

足が痛すぎて歩けなくなってしまった。


貴「ごめん、歩けないんだ…」

伊「大丈夫!?
ちょ、ルート!ミィハ!!」

ミ「どうしたの…Aちゃん!!」

独「A!」


その場に腰を下ろし、負傷した足を見てもらった。


ミ「…腫れてるわね…
どうしたの?」

貴「転んだ」

伊「お腹も汚れてるよ…?
ほっぺたも赤いし…」

貴「さわんな!!」


はっとしてフェリの方を向くと、ひどく悲しい顔をしていた。


貴「…ごめん…」

伊「俺もごめんね。
痛いから触られたくないんだよね。」


違う。

ほんとは、こんな惨めな私に触れて欲しくなかった。

ミ「とりあえず湿布貼っておくわ。
明日医者に見てもらいましょ。」

貴「………」

ミ「大丈夫?」

貴「うん」


ルートの肩を借りて立ち上がり、そのまま部屋に戻った。


そして、ベッドの上で息を殺して泣いた。


またやられた。

やられた悔しさと、惨めさに涙が滝のように流れる。


悔しい。


悔しい悔しい悔しい!!!!


ベッドを何度も殴り、怒りをぶつけた。


ミ「……………」


ドアの向こうで、ミィハが聞いているとは知らずに

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華ヶ崎レオ(プロフ) - えりんぎさん» ありがとう!頑張るよ〜 (2016年2月13日 12時) (レス) id: d996b1af9d (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ(プロフ) - ヘタリア新作待ってます!頑張ってください! (2016年2月13日 12時) (レス) id: bd7fba96f8 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - Reiさん» ありがとう!!まじか!無理すんなー (2016年1月29日 6時) (レス) id: d996b1af9d (このIDを非表示/違反報告)
Rei(プロフ) - ひょこっ!!ヽ(*´∀`)ノ……ごめん!!ほんっとごめん!!!!最近全然占ツクこれなかった!!!完結おめ!!これからもファイト(*゚▽゚*) (2016年1月29日 0時) (レス) id: b5ed8e2f44 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - ドナ×3さん» ありがとう!まだ書くか考えてるけどね〜 (2016年1月27日 13時) (レス) id: d996b1af9d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2015年12月31日 19時

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