第14話 ページ14
エマ「勝てたの〜！」
貴「よかった、エマさんの救助が間に合って」
エマ「ほんとにありがとなの！」
ワイワイと話すAに、俺は「なあ」と声をかけた。
貴「ん？」
ナ「そ、その、さっきは…あり、がとう…」
Aはニコッと笑って
貴「私の仕事だもの」
と言った。
また、心臓がキュンと握られたような感覚がした。
俺は顔を逸らして頭をかき、Aに近づいた。
そして
貴「いたっ！」
Aの額にデコピンした。
貴「な、何するのよ…！」
ナ「ナヴィって呼んだらぶん殴るっつっただろ」
んべ、と舌を出し、笑った。
貴「な…」
ナ「じゃーな、騎士さん」
ヒラヒラと手を振り、部屋の扉を閉めた。
ナ「……」
なんだよ今の
心臓が、キュンって
思い出すだけで顔が熱くなり、心臓のバクバクが止まらない。
フードを両手で限界まで引っ張り、その場にしゃがみ込んだ。
推理ん時の顔も、最後の笑った顔も、全部が心臓に来る。
ナ「なんだよ、なんなんだよ…！」
ハンターが近くにいる訳でもないのに、どっくんどっくんうるさい。
目をギュッと閉じ、必死に落ち着きを取り戻そうとした。
突然ガチャッと扉が開き、腰を強打。
そのまま前にすっ転んだ。
ナ「いって…誰だ！」
イラ「び、びっくりした…
扉の前で何してるんだい？」
ナ「なんだイライか…
てか謝れよ！」
イラ「いや扉の前で座ってたのが悪いでしょ…
でもまぁ、ごめんよ」
「どうしたの？」と聞くイライを無視し、ベッドに寝転んだ。
イライのおかげか、動機は治まった。
イラ「ねぇ、怒ってる？ごめんってば」
ナ「うるせぇ怒ってねぇよ。
俺も悪かった」
目を閉じると、疲れからスゥと眠りに落ちた。
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2019年4月7日 19時
