イケメン達の？BL？編集2

ふましょり？リクエスト ページ16

side佐藤



地方に遠征してのロケ。
中2の俺は、本来まだ親に甘えている時期だろう。





しかし、自分の場合はそうはいかない。






デビューして、しかもセンターになった俺に、甘えは許されないから。



例えホテルが一人部屋で、寂しくなっても耐えなきゃいけない。




自分にそう言い聞かせていた・・・はずだった、のに。





「ふーまくん・・・まだ起きてるかな。」




まだ出会ってそんなにたたない彼。



俺は下っ端Jr.で彼は今を輝く、未来が期待されるデビュー予備軍。



まさか、一緒に仕事をすることすら考えていなかったのに、しかもこんな夜中に甘えることになるなんて。




「・・・帰ろ、」


やっぱり迷惑だろうし、しかもまだあまりよく知らない人に甘えようとするなんて。






自分はどうかしてる。



あきらめて、自分の部屋に戻ろうとしたとき。



がちゃり、とドアが空いた。


振り返ると、こちらを見て首をかしげる高校一年の彼の姿。


「勝利？なにしてんの？」

「あ・・・いや・・・。」


俺が口をパクパクさせてると、彼は近づいてきた。


頭をさらり、と撫でられる。


「ふぇ！？」

思わずでる大きい声。


風磨くんは気にせず、
「早く寝ろよ、明日も早いんだから。」

と微笑む。


そのまま部屋に戻ろうとする彼の寝巻きの裾を、きゅっと掴んだ。


見上げれば、困惑した顔の彼。


「どうした、勝利？」

必死に上を見て、恥ずかしさを打ち消していう。

今言わなければ、この”夜のホテルの廊下”という世界に一人で取り残される気がしたから。
　

「僕と一緒に、寝てもらえませんか？」

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