彼の愛は止まらない【rd】

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『ただいまー』



静寂が訪れる

私の家では“おかえり”などという温かい言葉は響かない

両親は夜遅くまで仕事なので、基本この家は静かで、私しかいない





『……今日、らっだぁ呼んでも良かったなぁ』





今更こんなことを言ったって、らっだぁが私の家に来ることはない

私とらっだぁが意思疎通出来るのは、目が合っているときだけであって、けして離れた場所での意思疎通は出来ない



まぁ、もう独りは慣れたけどね



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『はぁ…』





温かいお風呂で身体を休め、ため息をつく

……明日、どうしよう

親はどうせ明日もいないだろうから、そこは大丈夫なんだけど…





『…多分回避は出来ない、なぁ』





変なところは真面目なあのらっだぁのことだ

絶対寝て忘れるなんてことはない


しかも学校であんなこと出来たり言えたりしてしまうアイツだ

……なんで付き合っちゃったんだろ





『……考えてもしゃーないか。もういいや』





少し冷めたお風呂から出て、シャワーを浴びた



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rd「おっはよーAー！！」



『うん、おはようおはよう』





朝から頭が痛い

らっだぁの声は頭に響く…





rd「Aが、なんか冷たい…」



ky「自業自得やな(てかいつも通りの対応やろ)」



rd「きょーさんやめて結構傷つく」





真顔できょーさんに詰め寄るらっだぁ

……そんな気にするようなことか…？





『ほら、らっだぁ』



rd「っ、A〜…」



『ん、はいはい』





…成長(身長だけ)した息子を撫でているような感覚だ


すり寄ってくるらっだぁの頭を撫でる

私よりも高い身長なので、自然と私がらっだぁの腕の中にいる





rd「今日のAママみたいですき…。でも俺旦那だから毎日こうされて仕事に行くのも──」



『妄想やめい』





………まあ、別にらっだぁのこと撫でるの嫌いじゃないから、いいけど




ky「満更でもなさそうやな」



『……は？』



ky「ほー、良いモン見れたわ」



『……？』










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ky「(少し微笑んでらっだぁの頭撫でてんの、無自覚なんかよ…。恐ろしいわぁ)」



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