79.アイドルにむかって ページ6
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ククク…
ククク…って笑い声がやけに耳につく。
二宮「こまちゃん、ちょっとはドキドキした？(笑)」
A「めっっ…ちゃくちゃドキドキしましたよ！ /// 」
食べ終わった食器を片してるときに
ニマニマ…楽しそうに聞いてくる二宮さん。
一人でやるからいいです！って言っても
例の「んふふ♪」って可愛い笑い声でシンクで洗い物をする私の隣に並んでくる。
腕…当たってるし。
当たってるっていうか、くっついてるってくらいだし。
隣だけど……やたら距離が近い。
A「……二宮さん、距離が…」
二宮「ん？」
A「ち、近すぎませんか？」
二宮「こまちゃんが意識しすぎなんじゃないの？(笑)」
A「違います！」
二宮「んふふ…俺はもっとくっつきたいんだけどなー…」
A「は？」
二宮「例えば…こんな感じ？」
そういって濡れた手を拭いた二宮さんが背後にまわって
後ろからぴったりと身体をくっつけてきた。
A「に、二宮さんっ！ /// 」
ふふ〜って楽しげに笑いながら
肩に顎がのっけれられて
お腹に回された手のひらにぐっと力が入って引き寄せられる。
二宮「ほーら、もっとドキドキしてきたねー？(笑)」
A「してますっ！してますから離して…っ /// 」
二宮「えー、やだなー。」
A「に、二宮さん！セクハラ！」
二宮「え゛っ!!」
私の言葉に驚いてぱっ！っと緩んだ手のひら。
その隙に逃げ出してシンクから離れる。
A「セクハラ！ /// 」
二宮「アイドルにむかって…言う？(笑)」
A「だって…なんでそんなに触るんですか！/// 」
二宮「言ったじゃん、こまちゃん好きだよーって。」
A「い、言いました…けど。」
二宮「早く別れちゃえーって。別れて俺んとこおいでーって。」
A「………言い…ましたけど…」
二宮「冗談だと思ってる？」
A「…冗談だと思ってます…」
二宮「…んふふ♪どーかなー…」
トイレいってこよー♪ってスタスタ歩いていく二宮さんの後ろ姿を
ぱちぱちと何回も瞬きしながら見送る。
A「…え？冗談？違うの？どっち？」
な、なんなんだろう。
単なるセクハラ？冗談？
有り得ないけど…まさか、本気？
どれを意味するのかわかんなくてボーッと立ち尽くしてしまう。
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作者名：みおり
| 作成日時：2014年7月22日 17時
