109.ヒラヒラワンピース ページ36
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相葉「で、でも、でもさ？こまちゃん、楽しそうには見えなかったよ？なんかさ、愛想笑いっての？そんな感じした。」
二宮「路チューしてんのに？愛想笑いってなんでわかんの？(笑)」
相葉「だってさ、唐揚げ作った時にケラケラ笑ってた顔とぜんっぜん違ってたから。」
二宮「……そりゃ彼氏の前じゃバカ笑いはできねぇんじゃねぇの。」
相葉「いやー…それにしてもなぁ…」
生姜焼きくんとの関係がどうなってんのかは
聞きもしないし知らないけれど…
そこは恋人同士。
会うときは会って、やることはやってんだなって思うと胸がチクンと痛む。
二宮「別れてないからデートすんだもんな…」
相葉「ん？なに？」
二宮「いや、なにも。じゃ、お疲れ。」
相葉「お疲れ〜。」
楽屋を出てから車に向かって乗り込んで。
考え事をしながら送ってもらっていたらあっという間にマンションについていて
はぁ、って溜め息をつきながら長い廊下を歩いて家に向かった。
こまちゃんもう帰ってっかな…って開けた玄関ドアから見えたちっこい靴。
まだいてくれたんだなってわかって綻んだ顔のまま、一直線にリビングに向かっていた。
二宮「こまちゃん？」
A「あ、おかえりなさい。」
二宮「……………」
A「二宮さん？」
二宮「あ、あぁ…ただいま。」
帰ろうとしていたのか、ノートを広げてペンを握っていたこまちゃん。
ダイニングテーブルが邪魔で全部は見えないけど
今日はえらくかわいらしいワンピースを着ている。
二宮「もう帰んの？」
A「はい。大体終わったので。」
二宮「………腹減ったからなんか作って。」
A「え？今日はお弁当とか出るからいらないって言ってませんでしたっけ？」
二宮「急に腹減ったの。素麺でもなんでもいいから作って。手、洗ってくるから！」
A「は、はぁ…」
ここに来るときは動きやすさもあるのかジーンズばっかりなこまちゃんが
ヒラヒラした格好してる時は絶対約束してる日だから。
生姜焼きとデートしてたって聞いたばっかだったせいか
そのままお疲れ、なんて言って帰したくなくて。
満腹な腹に無理矢理詰め込むことになっても
こまちゃんを引き止めたかった。
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作者名：みおり
| 作成日時：2014年7月22日 17時
