97.アタリかハズレか ページ24
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二宮「友達待たせてんの？」
A「あ、はい…待ち合わせ時間過ぎてるから…」
二宮「じゃ、さっさと携帯選んで二宮さんにチューして帰らないと(笑)」
A「それおかしいですってば！///」
二宮「ダメですー、当たってもやんないと。携帯隠すぞ。」
どっちかな…って真剣な顔でローテーブルにしがみついて見比べるこまちゃんの背後に回って
まだグシャグシャになってる後ろ髪を手櫛で梳いてやる。
自分の髪も猫っ毛で柔らかめだと思うけど
女の子の髪の柔らかさはまた特別だなと思う。
A「こっち、私の。」
二宮「決まった？じゃ、せーので確かめてみよっか。」
A「……やっぱりそっち。」
二宮「え？どっちなの？(笑)」
A「そっち。」
二宮「じゃ、交換ね。もうせーのするよ？」
A「は、はい…」
二人同時に画面を明るくしたら異なる待受画面が並んだ。
俺の手の中には爽やかな青空の画面が
こまちゃんの手の中には初期設定のままの素っ気ない画面があった。
二宮「はい、ハズレー。」
A「あー！最後迷わなかったら良かった…」
二宮「はい、こっちがこまちゃんの。」
項垂れるこまちゃんの手のひらから俺の携帯を取り上げて
俺が持っていたものを手渡す。
A「うわ…着信より恐ろしい数の未読が……」
二宮「スゲーね(笑)急いで行かなきゃな。」
A「じゃ帰ります。ありがとうございました！遅くに失礼しました！」
二宮「こらっ！ちょっとっ！」
ササッ！と立ち上がって帰ろうとする腕を捕まえようとしたら
するんと間一髪でかわしたこまちゃんがダッシュで玄関に走ってく。
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作者名：みおり
| 作成日時：2014年7月22日 17時
