84.一日一回 ページ11
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A「あの…でも、毎日はちょっと…」
さすがに毎日は行けないかもって細々とした声で言ったら
無言のまま腕の力がぎゅーーって強くなって
私は思わず「うっ！」って声が出てしまう。
二宮「…可能な限り、毎日。」
A「……予定のある日はお休みしていいんですか？」
二宮「その予定って…」
A「………？」
二宮「生姜焼きくんのとこに行くの？」
A「……それだけじゃないですけど…」
二宮「ふーん…ま、イロイロあるよね、こまちゃんも。」
よいしょ、と腕を伸ばして一旦身体を離れてくれた二宮さんだけど…
今度は
手が、離れない。
A「二宮さん…あのー…手を…」
二宮「いいじゃないの、減るもんじゃないんだし。生姜焼きくんばっかり触ってんのも腹立つし。」
A「……後半は変じゃないですか？」
二宮「生姜焼きくん、今こまちゃん泣かせてんだろ？」
A「それは……うーん…」
二宮「生姜焼きくんに見切りつけたらおいで。」
また冗談を…って言おうとしたら
笑ってない目で私を見ていて…
思わず、う…っと言葉に詰まってうつ向いてしまった。
二宮「……また明日ね。」
繋がれたままの手が引っ張られて
手の甲にちゅ、っと唇が…
唇が、くっつけられていた。
A「に、二宮さんっ… /// 」
二宮「こまちゃんに会ったら、一日一回どっかにチューする。」
A「……は？」
二宮「今決めたから。とりあえずは手の甲に、ね？(笑)」
A「…決めたって……え？」
二宮「明日もしようかなぁ。どこがいい？(笑)」
A「どこも結構です！/// 」
二宮「またそんなつれないことを(笑)」
A「…もう行くのやめますよ？」
本気なんだから！と言わんばかりに真正面から見つめても
ぷにぷにと指をつまんだりしてきて遊ぶ二宮さん。
一向に離される気配のない右手に
再び唇が寄せられる。
A「……二宮‥さんっ!! /// 」
二宮「来るよ、こまちゃんは。」
A「なんでですか。」
二宮「二宮さんに会いたくなってくるはずだから。」
自信満々な笑みを浮かべてもう一回ちゅ、って王子さまみたいに手の甲にキスをする。
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作者名：みおり
| 作成日時：2014年7月22日 17時
