【鬼滅の刃】君がため《短編集》2

鬼舞辻無惨『太陽と月』マリイさんリクエスト ページ3

前作(君がため(1)から『敵わない』の続きです



鬼舞辻無惨side




無惨「A…いいか？」




私がそう言うと顔を赤らめながら私に近づいてくるA。




密着し、Aの髪を掬い上げ首元に顔を埋める。




貴「ん…」




と可愛い反応を見せるA




その白い首元にほんの少し歯を立て、痛くないように噛みつく。




貴「い…」




少し顔を歪めるA。あぁ…その顔も愛おしい。




害がない程度に少量の血を頂く。




無惨「ありがとう。やはりAの血は美味い。」




今まで食べてきた何よりも、稀血なんて比じゃない。



無惨「だが、こっちの方が一段と美味い。」




愛しいAの唇に優しく己を重ねる。




貴「もう…」





赤面しながら頬を膨らませるその顔も愛らしい。




私はAの血だけで生きている。




私の体がAで出来ているのだと思うと妙な優越感から脳が震えた。




そして最も嬉しかったのは私がずっと望んでいた夢が叶ったのだ。




貴「無惨さん！もうすぐ昇ってきますよ『初日の出』！」




そう…念願だった『太陽を克服』したのだ。




鬼を増やさなくなったから？…人を殺さなくなったから？



いや、もしくはAの血を飲んでいるからか？



Aは私の蒼い彼岸花だったのかもしれない。



無惨「私はA無しでは生きていけない。」




ぎゅっとAを抱きしめる




完全にAに依存した。ここまで誰かに執着したのは初めてだ。



貴「私も無惨さん無しでは生きていけませんよ…！！

だから、これからもずっと側に居てくださいね！」



そう微笑みかけるAは、太陽なんかより、ずっと眩しく、綺麗だった。


いや、本当の太陽はAで私は月だ。



A(太陽)がいるから私(月)が輝けるのだ。




だかれこれからも私はAと共に、Aの為だけに生きる。


初日の出にそう誓った。

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