【鬼滅の刃】君がため《短編集》

竈門炭治郎 我妻善逸『取り合い』 ページ19

貴方side




善逸「Aちゃんは今日も可愛いなぁ」




毎日の様にそう言ってくれる善逸。





初めて可愛いなんて言われて、女の子扱いしてくれる善逸。




だからすごく嬉しかった…そして私も少しづつ善逸君に惹かれつつあった。





善逸「ねーずこちゃぁぁぁぁん！！！」




にやにやしながら禰豆子ちゃんを追いかけるその様を見る日までは。




しかも禰豆子ちゃんだけでは飽き足らず他の子にもそんな態度をとっている善逸。




そんな善逸を遠目で見ながら屋敷の壁にもたれ掛かっていた。




炭治郎「A、どうした？何か悩み事か？」




そんな私を見ていた炭治郎が心配してくれたのだろうか声をかけてくれた。



流石は長男。分かってる。



私は近くにいる原因こと我妻善逸に聞こえるようにわざと大声で話す。




貴「炭治郎ってさ、優しくて、頑張り屋さんで、頼りがいがあって、男らしくて、強くって、本当かっこいいよね！

将来結婚するなら炭治郎みたいな人がいいなー。

子供の面倒見とか良さそうだし」




まぁ言っていることは事実なんだけどね。




何てのを思っているとドンッと軽い音が左から聞こえる。



こ、これは所謂壁ドンと言う奴？



炭治郎は真剣な眼差しで私を見つめている。




貴「あ、あの…炭治郎…？」




流石にそんな顔で見つめられたら照れる訳で…。




炭治郎「A…。」




なんか炭治郎の顔がどんどん近づいてきている気が…



あと数センチでお互いが触れ合うという所で左に引っ張られる私…。



そして誰かに優しく抱きしめられる。



善逸「Aは俺のだよ…」



それはいつになく真剣な顔の善逸。



炭治郎「Aは渡さない。」



その日から善逸はA一筋になり、炭治郎と善逸2人から取り合いされる日々が始まったのだ。

時透無一郎『優しさのその中に』→←我妻善逸 嘴平伊之助『選べない』

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