【銀魂】君が好き4《短編集》

土方沖田『運命』5 ページ3

ﾊｯ…


目が覚めると私はあの土地の前にいた


『売地』


…。また過去に戻った？


そしてあの曲がり角には十四郎さんがいた。




…やっぱり…あの日に戻っている…。



運命の日まで後3日…。私はどうする…。


考え込んでいると


「如月さん」


誰かに後ろから話しかけられる。


そう。やっぱりあの人がそこに居た。



「沖田…。」


「今日はどうしたんですかィ？朝は寝ぼけてて

夕方はこんな所にいるなんて…何かあったんですかィ？」



心配そうに私を見つめる沖田


そうだった…。今朝はタイムリープした当日だったっけ。


私は沖田に問う



「…。もしもさ、もしもだよ。

数年後の未来にタイムマシンができて、過去に亡くなった大切な人を助けられるとしたら…どうする？

だけどその人を救えば未来の自分が一番大切な人が代わりに死ぬ。

そんな状況になったら…沖田ならどうする…？」



沖田はしばらく考え込んでいた。



「もしも過去に死んだやつがその事を知っていたら、きっと助けないでっていうと思う。

自分のせいで誰かを死なせるくらいなら、きっと自分が死んでいた方がマシだって…俺だったらそう思いまさァ。

だから俺は何もしない。もし、本当に過去の人が大切でも…どちらを選ぶとか天秤にはかけず、運命を受け入れるしかねェと思う。」



どっちも選ばない…運命のままに…何もしない…。


自分のせいで誰かが死ぬって分かってるなら…。


自分が死んでいた方がマシ…。


そうね…。


「ありがとう…！沖田…参考になったわ…」



私がそう笑うと沖田は不思議そうな顔をするが何も聞いてこなかった。

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