第十八話 ページ18
『本当は、どうでも良くなんてないッ!』
「うん。」
両肩を掴まれていた手はいつの間にか私の背に回ってゆっくりと背中をさすられている
『ぅッ、ごめ、ゆうじっ、わたし酷いこと』
「大丈夫だから」
我慢出来ず流れた涙に謝れば「泣けばいいじゃん」
そう言われてその悠仁の優しさに堪らなく安堵する
そして思わず悠仁の服を掴めばそんな私を見て悠仁が少し笑う
「ははっ、ちょっと恥ずいんですけど。・・・何処にも行かないよ俺」
そう言われて身体をぎゅっと抱き締められた
背中を優しくトントンと叩かれ、頭の隅でこれあやされてる?なんて思うけどあまりにも優しくて安心していくこの感覚にもう少しこのままでいたいと、そう思えて
「俺にも頼ってよ、A」
『っ、うん、』
悠仁は凄い。その素直な気持ちが私に勇気をくれる、どうでもいいと無理やり諦めてた気持ちが消えてって悠仁のおかげでもう少し頑張ってみたいとそう思わせてくれて
案外自分は単純なんだって思えたらなんだか笑えてきた
「うん・・・やっぱAは笑ってた方がいいよ」
ちょっと素直過ぎて照れる時もあるけど、やっぱり悠仁の言葉に勇気を貰えた。ちょっと素直過ぎて照れるけど
『話すって約束したのに破ってごめん、ちゃんと話すから・・・任務終わったら聞いてくれる?』
「おう!当たり前じゃん」
笑顔で親指を出す悠仁に私も笑う。野薔薇や恵や悠仁、いい人多すぎだよ
心配かけないようにと相談しなかったけど、そんな私をみんなが気にかけて
私実は結構大切にされてるんだなって、これだけは自意識過剰だなんて、例え自惚れだとしてもいいから思いたくないや
※
夕方過ぎ、任務が終わりそのまま私の部屋へと悠仁を招いた。正座して座る悠仁がこの部屋に合わなさ過ぎてちょっと面白い
「あのー、Aの部屋で話す感じ?いやもう入って言うのもなんなんだけど」
『うん私の部屋でいんじゃない?それなりに綺麗にはしてると思うけど、嫌なの?』
「いや、いやぁ」
はっきりしない悠仁に首を傾げていれば
小さく呟かれた「我慢します」という言葉
いや我慢させるほど汚くは無いん筈なんだけど、悠仁意外と綺麗好きだったのかと友人の新たな一面が知れて少し嬉しい
『ごめんねこんな部屋で、とりあえず今は我慢して聞いてね』
野薔薇の時のように階級の件や昨日の事を悠仁に話す
ある程度話せば突如部屋の扉が勢いよく開いた
「任務終わりケーキ買ってきたからーって、何この状況?」
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サクサク(プロフ) - マリオットさん» コメントありがとうございます。頑張りますね! (2022年11月3日 6時) (レス) id: ca8e59d07e (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - グハッ、、、、、、チーン(キュン死)面白いです、、、、、、チーン (2022年10月30日 12時) (レス) @page42 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
サクサク(プロフ) - 吹雪さん» コメントありがとうございます。凄く嬉しいお言葉でこちらもきゅんとしました、とりあえずハンカチ投げときますね!応援に応えられるよう、頑張らせていただきます。 (2022年10月19日 7時) (レス) id: ca8e59d07e (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - きゅん…スッゴい好きです!これみてると涙止まらなくなる!応援してるぜ! (2022年10月19日 7時) (レス) @page40 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
サクサク(プロフ) - シャチさん» 確かにカッコイイ声ですよね、五条さんって。更新頻度は遅くて申し訳ないですがゆっくり更新させていただきますね。 (2022年10月13日 6時) (レス) id: ca8e59d07e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくさくびすけっつ | 作成日時:2022年8月11日 7時