47.5 出会って5ヶ月目 Side 和也 ページ13
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気づけば、彼女に出会って5ヶ月が経っとった。
本当にあっという間で。
会えない時間は長いくせに、会ってる時間は一瞬で。
一目見た時から、惹かれとったんは、たしか。
この気持ちが膨らんだんは、いつやったんやろか。
そんなこと考えても結局わからんくて。
今言えるんは、Aちゃんのこと、
いつの間にかめっちゃ好きになっとったってこと。
どこが好きかって聞かれるといっぱいありすぎて困るけど、
やっぱり1番は笑顔が素敵なとこ。
俺が1番笑わせたってたい。
そう思い始めるのにも時間はかからへんかった。
Aちゃんは、俺の太陽や。
Aちゃんにとって、俺がそうやったらええなっても、思う。
『あれ、待たせちゃった？ごめんなさい！』
焼肉屋さんの個室に現れた彼女は、やっぱり可愛くて。
自然と口角が上がる。
和｢ぜんっぜん待ってへんで！今着いたとこ｣
『そうなんだ、良かったぁ』
そう言って、椅子に腰かける彼女は、出会った時より伸びた髪をゴムで結び始める。
いっぱい食べるぞー！とも言いたげなその仕草も、
ツボで。
『お仕事お疲れ様でーすっ！』
和｢Aちゃんこそ、おつかれー！｣
そう言って、グラスを合わせる。
2人の手には、お酒。
いつものご飯会が始まった。
……
…………
………………
『ってことがあってね、和くんはどう思う？』
和｢それはーーーーー｣
先月から、彼女は俺を和くんと呼んで敬語も使わへんくなった。
俺が良いっては言ったけど、ふいにどきっとすることが結構あるんが、まあ、幸せな悩みだったりする。
…もっといっぱい会いたいし、話したい。
けど、Aちゃんからは、全然そーゆー好意を感じれへん。
嫌われてはないと思うんやけど、異性的には特段なんとも思ってない、気がするんは、きっと気のせいやない。
1歩踏み出すことなんて、余裕。
そう思っても。
彼女がそれに引いてしまったら。
もし、もう会わへんって言われてしまったら。
結局、俺らの関係は俺の一方通行で、
彼女からは簡単に切ってしまえるもの。
だから、少し、怖い。
こんな、人を好きになったんは初めてやからーー。
……
…………
………………
彼女がタクシーに乗り込む。
『あ、』
和｢ん？｣
ちょいちょい、と手招きされて耳を寄せる。
『今日も幸せをありがとうっ！』
和｢！｣
彼女は顔を綻ばせて笑う。
ああ、もう、やっぱり好きやーーーー。
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作者名：SOLa | 作成日時：2023年4月16日 9時
