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“わたし”を確立しなければ、いくらでも代えがきいてしまう。
わたしが求められなくなってしまったら、この世界では終わりに等しい。
必死で泳ぎ続けていないと、生き残れない。
息継ぎなんてほとんどできっこない。
そんな世界なんだ。
この芸能界は。
これ台本と流れね、と渡されたドラマの台本と流れのまとめ。
それらに目を通す暇はないまま、今日の仕事である浴衣ロケのために浴衣の着付け、ヘアメイクが始まった。
その間に今日のスケジュールを確認する。
ロケの後はさっき伝えられた番組の打ち合わせ。
今日はこれでおしまいだ。
けれど、打ち合わせが長引くかも、とマネージャーさんが言っていたから………。
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からんからんと下駄を鳴らしながら転けないように歩く。
ミニバスまで少し急ぎ足で向かった。
『おはようございますっ、お待たせしました』
和｢あ、萩原ちゃん！おはようございますー｣
丈｢おはようございまーす、別俺らは待ってへんで｣
ぱっと下げていた頭をあげれば、浴衣姿のおふたりが目に入る。
ちらちらっと周りを見渡せば、空席は前後で座っているおふたりのそれぞれ隣だけ…みたいだった。
どうしよう……どちらかの隣に座らないといけないのか……
一瞬のうちに思案し、それなら、と乗り込もうとした時。
すっとおふたりともが立ち上がった。
和｢俺が行くからええよ｣
大橋くんがそう言ったと思えば、藤原さんはそのまま座席へと座り、大橋くんはその隣へと歩を進める。
和｢どうぞどうぞ、俺の後で嫌やも知れへんけど…｣
とにこやかに、かつ少し不安そうに大橋くんはわたしに言ってくれた。
もしかして、ふたりともわたしに席を譲ろうとしてくれたの…？
優しいなぁ、と思いながら、おふたりに感謝を告げて、大橋くんが座っていた席に座らせてもらう。
まもなく、ミニバスが出発した。
ちょうど前の座席がおふたりの座席。
メンバーカラーかつ、少し渋い色の浴衣が座席の隙間から見える。
さっきちらっと見たけれど、おふたりとも似合っていた。
いつもの衣装のようにキラキラしていなくても、やっぱりアイドルは輝いているんだな、としみじみ思う。
ぱっとスマホを見れば、メッセージアプリの通知が1件。
開けば、さっき交換した道枝くんからだった。
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SOLa(プロフ) - 彼岸さん» 大変お待たせしてしまい申し訳ありません！そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます♡ゆっくりにはなりますが、更新していきますのでこれからもこの作品をぜひよろしくお願いします。 (8月28日 12時) (
レス) id: e6729af356 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - 待ってました!!更新ありがとうございます!!(՞ .ˬ.՞)" (8月27日 7時) (レス) @page23 id: 95f36b5815 (このIDを非表示/違反報告)
SOLa(プロフ) - seiさん» そう言っていただけて有難いです！意外とお待ちいただけてるみたいでとても嬉しいです。次話更新までお待ちいただけると幸いです♡ (6月2日 20時) (レス) id: e6729af356 (このIDを非表示/違反報告)
sei(プロフ) - 気長に待ってるので、是非続きを...！笑 (6月2日 1時) (レス) @page20 id: 2880584564 (このIDを非表示/違反報告)
SOLa(プロフ) - 彩さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！励みになります♡なるべく早く戻ってきますので、次話更新までお待ちいただければ幸いです！ (6月1日 12時) (レス) id: e6729af356 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SOLa | 作成日時：2023年4月16日 1時
