5.キツい香水 ページ5
私は翌朝、いつもとは少し違った気持ちで席に着いた。
咲「おはよー美緒」
「ん、おはよー」
いつものように咲の隣に座ると、突然、咲が犬のようにクンクンと臭いを嗅ぎ出した。
「どっ、どうしたの？」
咲「なんか、香水キツくない？」
「っ、、、」
それ、今朝あいつにも言われた。
ちょっと多めに付けすぎちゃったかな、、？
だって今日は
櫻井さんといっぱい話せるかもしれないからっ！
なーんて一日中考えてたら
「もう5時じゃん、、、」
もうそろそろ来るかな、、、
『美緒ちゃん』
ちゃん！？！？
櫻井さん、、、？
和「なんちゅー顔して振り向いてんの」
うぐっ、、、！！
「なんなのもう！！」
和「別に何もしてないですけど！？」
「変なタイミングで名前呼ぶからでしょ！」
和「編集長にちゃん付けされたと思って浮ついたんだろ」
「、、、」
和「図星か(笑)」
ったくもう！余計なお世話です！！
「もう今忙しいからどっかいって！！それに周りの人にもこんなふうに話してたら怪しまれるでしょ！」
和「あっそーですかーー」
和はふんっと口を膨らまして、私に背を向けた。
ったくなんなのもう！
せっかく櫻井さん待ってるのにっ
私はデスクの小さな鏡を見て、髪を整えた。
櫻「仲いいね」
「さっ、櫻井さん！！」
ああーほらやっちゃったぁーーっ！
櫻「ごめんね、遅くなって」
「いえっ！あの、、どこから聞いてました、、？」
櫻「あっはは、今来たところだから何も」
はあ、、、良かった
櫻「仲いいの？」
「いやっ、あの、たまたま知り合って、それほど仲良くもないですよ。」
櫻「そっかあ(笑)」
絶対これであいつと私の関連がついちゃったな、、
櫻「じゃ、行こっか」
「はいっ！」
エレベーターに乗ると、櫻井さんは私の香水の香りを褒めてくれた。
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作者名：しんみの | 作成日時：2018年1月3日 9時
