【QK短編集】君との愛濃度

続き ページ46

もう最寄り駅の近くだ。
かろうじて安心は出来た。









渡｢山本さん！！！！｣

山｢えっ？こうちゃん？｣

渡｢ちょ、ちょっと！待って！待ってください！｣

めっちゃ息きれてる…走ったのかな…

山｢…どうしたの？｣

渡｢焦ってて…語彙力が無くなってるかもしれないんですけど、聞いてくれますか？｣

山｢うん。｣

渡｢今、仕事が増えてきて忙しい時期です。分かってます。でも、2人の時間が減ると寂しくなるんです。仕方ないんです。分かってます。｣

仕方なくないよ。

渡｢俺が自分勝手なのは知ってます。山本さんは誰のものでもないのに。俺は山本さんと離れていくのが嫌なんです。｣

僕も、離れたくない。

山｢…うん…｣

渡｢で、気づいたんです。
俺、山本さんのことが好きだ。｣

色々な感情が込み上げた。

山｢…え。あ、｣

今、僕が発せられる最大限の言葉だった。

渡｢付き合ってください。｣

気づけば泣いていた。

山｢あ…｣

もう離れてくと思ったから。

渡｢え！？ごめんなさい！？｣

離れたくないと思ったから、分かった。

山｢いや…違くて…自分でも分かんないけど…多分、ちょっと安心したから…こうちゃんのせいじゃないよ。｣

離れたくないと思ったのは、

渡｢そっか…あの、返事、いつでm…｣
山｢僕も好き。｣

こうちゃんのことが好きだからだ。

渡｢…ん？あの、聞き間違いかもしれないんで、もう1回言ってもらってもいいですか？｣

山｢僕も好き。よろしくお願いします。｣

渡｢えっ！？！？｣

こうちゃんは驚いた顔をしている。
僕も聞いた時は驚いたよ。

山｢こうちゃんが1番驚いてんじゃんw｣

渡｢えーっと…あ、っと…これからも…末永くよろしくお願いします。｣

山｢こちらこそよろしくお願いします。｣








僕は何億年に1度の幸せ者だ。
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なんか最終話はタイトル回収する決まりがあるらしいから(ないです)、やろうと思ったけど忘れてた。いいシチュエーションを思いついたらまたします。

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