【QK短編集】君との愛濃度

〈終〉仕方なくないよ(ko×ymmt) ページ44

僕らは仲がいいとよく言われる2人だ。
自分でもそう思う。
こうちゃんはどう思っているかは謎だけど。
離れていきたくなんかはない。

〈感謝祭前日〉

渡｢山本さん！スタバの新作出たんですけど、このあと行きません！？｣

山｢あー…今日は長引きそう…また今度でいい？｣

渡｢分かりました！仕事頑張ってください！｣

山｢ありがとう！｣

―――

渡｢お先に失礼しますー！｣

伊･川･福･山｢お疲れー。｣

スタバの新作一緒に飲みたかったなぁ。

福｢…もと…｣

福｢や…もと…｣

福｢山本！｣
山｢うわっ！ど、どうしました？｣

やばっ！ぼーっとしてた！

福｢大丈夫？｣

山｢全然大丈夫ですっ。どうしましたっ？｣

福｢…言い忘れてたことがあって…｣









―――
〈感謝祭当日 朝〉

伊｢じゃあ…ちょっと休憩しようか。｣


やっと休憩だー！この間にこうちゃんとスタバの新作いつ飲みに行くか決めようかなー？

渡｢山本さん！｣

山｢なにー？｣

渡｢あのっ！話したいことがあっt…｣
なんか結構偉い人｢山本くん。ちょっと良いかな？｣

山｢あ、呼ばれちゃった。ごめん。行ってくるね。｣

渡｢はい！いってらっしゃい。｣

*

偉い人に連れられて来たのは、少し暗くて控え室とかから結構離れていた。

偉｢いやー、前々から山本くんポテンシャルってのは凄いなぁーと思っていてね。｣

偉い人は僕の隣に立っている。右に居るのに遠い左肩をわざわざポンポンと叩いた。

山｢あぁ！ありがとうございます！｣

偉い人｢それで…｣

偉い人はどんどん話していく。僕は相槌をするのに必死だ。


突然、脊柱部に変な感覚が這いずり回る。

山｢ひゃっ。｣

偉｢ん？どうした？｣

山｢い、いや…なんでもないです。すいません。｣

次は後大腿部その次は殿部。
犯人は絶対にこの偉い人。
やめて。気味が悪い。さわらないで。怖い。たすけて。だれか。ねぇ、誰か来てよ。気づいてよ。声出ない。なんで。

堪えていた涙が溢れそうになった。

(ｳﾞｰｯｳﾞｰｯ)

運良く相手のケータイが鳴った。

偉｢…あ、じゃあ、また話そうね。｣

山｢…は…はい…。｣

足に力が入らなくなって座りこんだ。

*

渡｢おかえりなさいー。｣

山｢た、ただいま。｣

渡｢？…山本さん。顔色悪いですよ？｣

山｢…えっ？｣

嘘。やばい。このままじゃ大事なイベント失敗させちゃう…！

渡｢お茶いります？｣

山｢あ…ありがとう。｣

この感謝祭は絶対成功させなきゃ…

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