【QK短編集】君との愛濃度

もう嫌いになってしまいたい(ko×ymmt) ページ28

山本さんとの絡みがあんま無いかも

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山本さんは簡単に人を好きだと言う。
愛は本当に伝えたい時に言うべきだと思う、という考えを持つ俺には理解が出来なかった。

山｢あははっっwww｣

渡｢何をそんなに笑ってるんですか？w｣

山｢あのねwトルネードサザエの動画の川上さんの顔がツボ過ぎてwwwこの顔めっちゃ好きなのwww｣

渡｢もーそれ何回も聞きましたよっ！ほんっとに飽きませんよねーっ｣

少し嫌味っぽく言っても

山｢いやいやいや！飽きないよー！もう一生飽きないと思うw｣

全然気にしてない。




―――




山｢見て見てーこの占い結構当たってない！？｣

見せられたのは、TLで流れてくる嘘くさい誕生日占いだ。

[相性の良いコンビ〜誕生日編〜

1位:15日&6日
2位:21日&29日
3位:28日&1日
4位:2日&31日
5位:14日&12日]

渡｢で、これがどうしました？｣

山｢ちょっとー3位のところちゃんと見てー。｣

渡｢あー…俺と山本さんの誕生日って事ですか？｣

山｢えーもうちょっと喜んでもよくない？｣

渡｢3位って微妙じゃないですかー…｣

山｢でもランクインした時点で結構仲が良いって思うんだけど！こんな奇跡あんまりないよ！？｣

渡｢そうですねぇ…｣

山｢…僕はこうちゃんのこと好きだし嬉しいけどなぁ。｣

渡｢あははっ…｣

山本さんは時々、俺にも｢好き｣と言ってくる。
それは皆にいつも言っている事。そんなこと知ってる。分かりきってる。
なのに、なんで、ねぇ、
自分にだけの特別な好意を持たれてると思ってしまうんだろう。

俺は、この人を好きになるべきでは無い。
好きになるべきでは無いのに。
まだ好きでいたいと思ってしまう。
相手に好かれていると思っていたい。

山本さんを好きになることで、こんなに苦しむなら





もう嫌いになってしまいたい。









山｢？…こうちゃん険しい顔してどうした？具合悪い？｣

渡｢や…大丈夫です。｣

山｢具合悪いならちゃんと言ってね？一応僕の方が先輩だから。ね？｣

先輩とは思えない可愛い笑顔でこちらを見つめてくる。

渡｢…もうっ…ほんっ…とに…｣

山本さんはズルすぎる。
本当にズルだ。
…俺も同じく。

山｢？｣









やっぱり山本さんのことが、めっちゃ好きだ。

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