【QK短編集】君との愛濃度

続き ページ26

〈河村side〉

福良重かったー…こんなこと言ったら福良に怒られそうだけど。俺も筋力衰えてきたかな…



福良のいる部屋を開けると福良は寝ていた。


福良の枕元に冷たいタオルとお粥を置いた。

まぁ、冷たいタオルというのは桶に水を張りタオルを漬けただけのもので、
お粥というのはオーソドックスなタイプで、卵が混ぜこまれていて刻みネギがかかったものだ。

看病の仕方が分からないので、小説やドラマにある、看病のシーンを真似て頑張ってみた。自分にしては上出来じゃないだろうか。

俺はベッドの横に座り、福良の寝顔を見つめた。屈葬ゥ！可愛いかよッッ！

もう…こんな無防備野郎すぐに襲えるんだから…風邪治ったら覚えとけよ！福良！



福良の頬を少し撫でた。
福良は苦しそうな顔をした。

河｢死ぬなよ福良。｣

胸を締めつけられた。
目を福良の顔から離した。


福｢…しなないわ。｣

寝ているはずの福良が口を動かした。

河｢！？…起きてた？｣

驚いて福良を見ると、

福｢おきてた。｣

目は瞑っていた。まだ熱がありそうな顔をしている。


河｢病人は寝てろよ。｣

福｢めっちゃつめたいじゃん。ほら、もっかい、もっかい、いって。なんだっけ…あ、そうだ。『しぬなよ ふk…｣
河｢元気なら起きろよ。｣

福｢びょうにんなんで、ねてまーす。
ねぇ、となり、ずっといてよ。｣

河｢え、なんd…｣
福｢おねがい。｣

河｢！｣

相変わらず目を瞑って喋っているが、
俺には分かる。あいつは本気の目をしてる。
そして、悲しみも少し感じる。

福｢おねがい。｣

河｢…分かった。早く治せよ。拳。｣

福｢？…なまえよb…｣
河｢おやすみ。病人なんでしょ？寝ててよ。｣

俺はそう言ってベッドに顔を伏せる。


福｢たくやといっしょにいれて、けんはしあわせですよ。｣

河｢アーハイハイ。ヨカッタネー。｣

福｢ふふっ。おやすみ。たくや、好きだよ。｣

河｢…｣

俺の方が好きだわ。ばか。






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テストよ 早く終わってくれ。(切実)

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