【QK短編集】君との愛濃度

今は風邪だから(kwmr×fkr) ページ25

(ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ)

体温計の音が静かな自室に響く。

福｢うわぁー…ねつ ある…｣

体温計には『38.6℃』と表示されていた。


福[風邪 熱 自宅 なう]

河村にそうメッセージを送った。

本当は[会いたい]とか送りたかったけど、今日は動画撮影があるみたいだし(しかも企画者は河村)、何となく、送りづらかった。

熱にうろたえていると、

(ﾋﾟﾛﾘﾝ♪)

1件の通知が。

河[まじか。今からそっち行くわ。]

ん？幻想か？…幻想か。うん。熱で幻想を見ているのかもしれない。会えるはずがない。河村は久しぶりの動画撮影なのに。休んで俺に会いに来るわけがない。

すると 鳴ったインターホン。

(ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ♪)

河村なわけない。あの人 動画撮影あるし。忙しいんだもん。

そう心の中で唱えながら玄関のドアを開けた。

福｢はぁーい…｣


河｢福良、大丈夫？｣

福｢…か、わむら…じゃん…｣

河｢うん。連絡したでしょ？｣

福｢あいたかったぁ…｣

河｢え。どしたの。普段そんなこと言わないじゃん。｣

福｢ねつ すごくて、でも、かわむら こないから…さみしかった。｣

河｢え！？ごめんごめん！泣かないでー！｣

この時の事はあまり覚えてないけど、あったかい河村が腕の中にいた気がする。

福｢ないてないし(ｸﾞｽﾞｯ)｣

河｢泣いてる音してるけど？｣

福｢かわむら、みみわるいんじゃない？｣

河｢そう考えれる福良はヤバいと思う。よし。精神科に行こう。｣

福｢いえで ねてたい。｣

河｢ベッド行けばいいじゃん。｣

福｢つれてってー…｣

河｢どうやって…！？｣

福｢んーだっこー…｣

河｢…言っとくけど、俺より福良の方が身長高いし、ガタイ良いんだからな！｣

福｢ふふーありがとおー｣

河村は地味に怒りながらもちゃんと運んでくれました。
実はこの時 結構記憶しっかりしてました。こうでもしないと河村に甘えられないじゃん？

俺はいつの間にかベッドの上で寝ていた。

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