40 答え ページ40
A「あっ、お兄…おかえり」
涼太「ん、ただいま」
A「あの、えっと、心配かけてごめんなさい」
どきどきして、声が少し震えた。
「大丈夫だよ」ってお兄は笑って私の頭を撫でる。
頭を撫でる優しい手つきに、また心臓がばくばくする。
A「…あ、その……」
さっきまで練習していた台詞、
喉まで来てるのにいざ言葉にしようとすると
あと少しの勇気が出ない。
A「あのね、昨日のこと、なんだけど…」
お兄の、私の頭を撫でる手が止まった。
涼太「ん？」
A「昨日、どうしてあんなこと言ったの？」
涼太「………………」
A「いや、なんかお兄いつもと違ったなっていうか、私の勘違いだったら……」
涼太「ないよ」
私の言葉を遮るように放たれた3文字の言葉。
A「え？」
涼太「別に理由なんてないよ。ただの冗談。ごめんね？」
この時、私とお兄との間に見えない大きな壁ができた気がした。
A「あ、そっか。うん。私の方こそごめん」
お兄は気付いてるかな。
その笑顔は私の好きな笑顔じゃないの。
仮面のような貼り付けた笑顔、私にだってそれくらい分かるよ。
いつから一緒にいると思ってんの？
泣きそうだった。
泣きそうだったけど、必死で涙を堪えた。
本当は「理由があってやった」「やってほしかった」って、言われたかったんだ。
ただの勘違いで、済ませたくなかった。
なんで、このタイミングで気付いちゃうんだろう。
いや、もうずっと前から何処かで分かってたのに。
『お兄はお兄だから』って、その言葉が呪いのように離れなくて。
ずっとこの気持ちに蓋をしてただけだった。
私、お兄が好き。
それがこの感情の答えだ。
それから次の日のことだった。
お兄に「彼女が出来た」と伝えられたのは。
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りんごあめ(プロフ) - かたつむりさん» ありがとうございます！本当に嬉しいです！これからも宜しくお願いします！ (2018年8月21日 3時) (
レス) id: 48f85d8274 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり - これ好きです！ (2018年6月20日 17時) (レス) id: 8b89ed48aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごあめ | 作成日時：2018年4月15日 2時
