35 (涼太side) ページ35
亜嵐「涼太って案外分かりやすいよな！」
涼太「え………？」
亜嵐「大丈夫。Aちゃんには手を出さないよ」
涼太「はっ………はあっ？！！」
亜嵐「ふははっ！！
やっぱりそうだったか〜！」
亜嵐君は愉快そうにケラケラと笑う。
やはり亜嵐君にはバレてるみたいだ。
涼太「俺って、そんな分かりやすい…？」
亜嵐「んー、だいぶ！
涼太のAちゃん見る目とか、
Aちゃんへの行動とかそういうの全部！」
涼太「ええ、何それ！
何か俺、変態みたいなことしてた？！」
亜嵐「そういう訳じゃなくてさ、ん〜、まあ
俺も伊達に長い付き合いじゃないってことよ」
えっへん、と言わんばかりの亜嵐君のどや顔。
亜嵐「でも、一番気付いて欲しい当の本人は
まだ気付いてないみたいだけどね」
涼太「…………………」
この言葉に、僕は思わず俯いた。
確かに、亜嵐君の言うとおりだ。
Aへの恋心を隠してはいるのに、何処かで気付いて欲しいと思ってしまう自分がいる。
今までの関係を続けたいと思う一方で、彼女に自分の想いに気付いて欲しいという気持ちは日に日に強くなってゆく。
このどうしようもないジレンマがもどかしい。
亜嵐「しないの？」
涼太「………え？」
亜嵐「告白」
涼太「…まだ……分からない……」
どうすればいい？
どれが正解か、もう分からない。
どうしたら、Aは僕を好きになってくれる？
どうしたらAは僕を見てくれる？
『お兄が本当のお兄だったらいいのにな』
そう言って笑うAを、傷付けない為には
何を選ぶのが正解なんだろう。
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りんごあめ(プロフ) - かたつむりさん» ありがとうございます！本当に嬉しいです！これからも宜しくお願いします！ (2018年8月21日 3時) (
レス) id: 48f85d8274 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり - これ好きです！ (2018年6月20日 17時) (レス) id: 8b89ed48aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごあめ | 作成日時：2018年4月15日 2時
