【短編集】jr.exile

中島颯太 ページ22

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『 今から会えないっ、、？ 』






今にも泣きそうな声が電話越しでも伝わり


二つ返事をした後すぐに家を出た







ちょうど俺らの家から中央にある公園に行くと、ベンチに座ってるAがいた






『 颯太！ 』






僕に気づいたAが手を振る







「 それで、どうしたん 」



『 …実はさ、彼氏に振られたんだ 』







泣いてた理由はこれか







『 最近デートも出来てなくて、それに他の女の子と歩いてるとこ見た事あるから振られるって事は分かってたんだけどね…


それでもっ、、好きだったからっ、、 』






手で涙を拭ってもその涙は止まらなかった







『 私が間違ってたのかな 』






そんなAを無意識に抱きしめていた







「 Aはなんも間違ってへんで 」







そう言ったものの心の中は色々な感情でぐちゃぐちゃだった





Aをこんなにも悲しませるアイツに


ただ抱きしめることしか出来ない自分に




腹が立った。






それに、Aが別れて喜ぶ自分もいた。








『 やっぱり颯太と居ると落ち着くなぁ、 』







今彼氏がいない好きな子にこんな事を言われたら多分誰だって我慢出来ないだろう







「 じゃあ僕にしてよ



Aをこうやって抱きしめていいの僕だけにして 」

瀬口黎弥→←吉野北人

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