苺の王子様なんて結構なんで！【stxxx】 (ページ2)

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Prologue ページ2

『リベロ…王国…』

私がこの世界＿リベロ王国＿に''転生''してから15年が経った。
前世とは違って家族、友達、近所の人、みんなに愛されている。

前世で私は通り魔事件に遭い、死んでしまった。

＊＊＊

『っ痛い…なんっで…』

視界がぼやけ、ついには真っ暗になった。

次の瞬間、私は何もない真っ白な空間に横たわっていた。

〈久しいな、ここに人間が来るのは〉

どこからともなく声が聞こえてきた。
いつの間にか体の痛みは消えていて、服も全部元通りだった。

『だ、誰』

〈そう怯えるな。ここは消えきれなかった魂が集まる場所だ〉

『はぁ…？』

〈我はこの世界の神である〉

神とか、夢見てるのかな…？
もしかして私まだ生きてるの？

〈''ある問題''が生じてそなたは今ここにいる〉

〈そなたの身体は息絶えたがその''問題''によって魂が生き残っておるのだ〉

〈よってそなたは別の世に転生することになる〉

『転生？それと、その''問題''ってなんですか？』

〈''問題''が我にはわからぬ。昔に伝承が途絶えてしまったからな〉

『転生ってことは0歳からやり直すってことですか？』

〈ああ、そうなるであろうな〉

〈そなたの姿はそのままに、新しい人生を歩めるだろう〉

この片方だけ銀色の目と共に？

この目は私にとって災いでしかなかった。
このせいで家族にすら捨てられた。友達も笑いかけてくれる人もいなかった。

〈そなたは別の世界の王国に転生する〉

〈その名も''リベロ王国''。元の世でいう中世ヨーロッパ時代のようであるな〉

〈どのような者に転生するかはわからぬが、良き人生を歩めるであろう〉

そして私は、白い光に包まれた。

目を開けるとそこには、私を笑顔で見守る人たちがいた。

この白い目を見て嫌悪を表す者は、誰1人いなかったのだ。

＊＊＊

「＿＿！！おーい！」

『っあぁ！ごめんごめんw気付かなかったぁ』

「ほんと！すんごい考え込んでるんだからw
今日はAが主役なんだよ？誕生日でしょ！」

『はいはいw今行くからー！』

「一段と豪華だよー？〈神を見た者〉の誕生日だからね！」

そう、この白銀の目は神様を見た人が持つ瞳らしい。

「ちなみに、誕生日のあとは建国祭で王子様方が来るんだって！」

「Aは王子様のお世話係だからねっあぁぁほんと羨ましい…！」

…へ？