【I7】忘れじの歌【男主】 (ページ3)

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眩しいフラッシュ。衣装に合わせたセット。

本来の季節とは外れた洋服を身に纏い、映えるメイクを施して、髪も弄って＿＿＿最高の姿を魅せる。

自身と衣装を眩いほどに輝かせる。
それが俺の…トップモデルとしての仕事だ。

『＿＿＿ありがとうございました。』

…スタジオ内で良かった。
外の来シーズンの服の撮影は大変だから。

勿論仕事だから完璧に熟してみせるけど、しんどいことには変わらないもんなぁ。

何事もしんどくないに越したことはない。

「いやぁ〜さすがだね、Aちゃん!!
相変わらずいい仕事してくれる!!」

『…お疲れ様です、晴宮さん。』

晴宮頼久さん。

今回の撮影のカメラマンさんで、俺もかなりお世話になってる人だ。

モデルになりたての頃、この人にはいろんなこと教わったし…正直頭が上がらない相手。

『ちゃん付けで呼ぶのはやめてくださいって前にも言いませんでした?』

「そうだっけ?そんなことよりさ、今度のAちゃんの写真集についてなんだけど…」

『…嗚呼、コラボ企画の相手のことですか?』

「そうそう!あのページは殆どAちゃんが担当してるじゃない?
自分やお相手のコーデのデザインからテーマやらロケーションやら…僕も毎回楽しみなんだよねえ。」

「君がファッションデザイナー志望じゃないのが本当に悔やまれるよ。」

『…光栄です。』

「Aちゃんが本当にやりたいこと、叶うといいね。」

『…はい。』

「でさ、今回のコラボ相手は決まったの?
前回はTRIGGERさんだったよね?Re:valeさんとも2回やってるし…」

『そうですね…候補はいますよ。
まだ内緒ですけど。』

prrrr...prrr...

『噂をすれば…ですね。
それじゃあ晴宮さん、失礼します。』

「うん、楽しみにしてるよ〜」

「……あれは、かなり楽しみにしてる顔だなぁ。いい顔。」

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『もしもし、…はい、お世話になっております。
ええ、その件は…ええ。よろしくお願いいたします。
早速明日事務所の方にご挨拶に伺いますので。』

『……はい、久しぶりに会えるのを楽しみにしています。』

『では、また明日。小鳥遊社長……いえ、音晴さん。』

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