【東リベ】女王【男主】

44 ページ44

.









林の先を走って抜けていく。










「そこ曲がったらすぐだ!!」


『わかった。』









開けた場所に辿り着く。

そこでは、愛美愛主の連中が気絶させられていた。









駐車場に視線を向けると、そこには大勢の愛美愛主・構成員に囲まれている、頭から血を流したドラケンの姿。










『ッドラケン!』


「おう…お嬢、三ツ谷。」


「ペーやん、テメー…!!何愛美愛主とつるんでんだよ!!」


「うっせえ三ツ谷…テメーも殺すぞ!!」













「弐番隊隊長の三ツ谷だ。」


「強えぞ…」









「あーー疲れた…流石に限界か。後は頼むぞ、三ツ谷。」


「ウッス」


「あー頭痛ッてぇ…」











この現場で…恐らく、ドラケンは誰かに刺される。

けど、さすがにここまで大人数で囲まれたらマズい。









乱闘になればドラケンを探すことも難しくなる。

そうなると守り切れる保証がない…!!









「2人纏めてやっちまえ。お嬢には手ェ出すな。」


『……は?』


「お嬢は…パーちんが守ろうとした人だ。」


『ッ…ふざけるな、ぺー。
こんな形でお前に守られたって俺は嬉しくない!!』


「………」











瞬間、聞き覚えのある排気音が耳に届いた。










「この排気音…」


「…マイキーの " CB205T " だ。」









マイキーのバイクのライトが駐車場に差し込む。












『マイキー…』









「…なるほどね。
俺を別のとこ呼び出したのは、ケンチン襲うためね。」

「で、俺のせいにして…東卍真っ二つに割っちまおうと。」


「俺はただパーちんをッ!!」


「これはお前のやり方じゃねえ。誰に唆された?」











…やっぱり、そうか。

パーも大概だけど、正直ぺーも頭は弱い。
それに、人情だって人一倍ある。

良い奴、なんだ。









ぺーだけで、こんな馬鹿みたいな作戦立てられるわけない。










恐らく其奴が、東卍の内部分裂を計る真の黒幕…!









「＿＿＿へえ、意外。マイキーって頭も切れるんだね。」


「…誰?」










.

45→←43

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す