【東リベ】女王【男主】

37 ページ37

.











.









『…マイキーと、ドラケンが?』


「はい。俺も長く東京卍會に所属していると思いますが、あそこまでの喧嘩は初めて見ました。
東卍は今、" マイキー派 " と " ドラケン派 " に分かれています。」


『段々話が膨らんできてるな…きっかけはパーの逮捕か?』


「はい。」










三途による送り迎えの最中、東卍の現状を教えてもらっていた。










三途が付きっきりのこの生活にも随分慣れてきたものだ。
慣れたくなかったけど。









『……わかった、ありがとう。』


「いえ。お疲れ様です、お嬢。」










玄関先まで見送られ、家に入るまで頭を下げ続けられる。











自分の部屋まで上がり、ふと窓を見た。










『…まだいる。』









熱心だな、ホントに。

ふと三途がこちらを見上げ、目が合う。









へらりと笑って、小さく手を振ってみた。

三途は驚いた様に目を見開いている。









…なんだ、可愛い顔するじゃん。









『………また明日な。』








一礼して去っていく三途を、俺は窓から見ていた。










.









.










「まあ、2人が揉めるのはいつものことらしいよ。」


「あんまりAが思い詰めることじゃないって。」


『…そうだといいんだけど…』











溝中五人衆で部屋に集まり、4人からも話を聞いた。










「大体マイキーくんとドラケンくんが揉めるわけなくない?」













「＿＿誰と誰が、揉めるわけねェって?」


「「「「ドラケンくん!!?」」」」


「鍵開いてたぞ、お嬢。不用心だからちゃんと閉めろ。」


『え…気をつける。』


「しかし広い部屋だな……ん、お前ら何で立ってんの?
スイカ持ってきたから、食おうぜ。」


『態々ごめんな、ありがとう。切ってくるから待ってて。』


「おうよ。手伝うか?ちゃんと切れんのか。」


『馬鹿にすんなってば、もう』










頭をひと撫でされれば、" ありがとな " と笑いかけられる。










…この人ホントカッコいいな。










.

38→←36

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す