4 ページ4
R.R side
.
けれど僕は知っている。
君が、この世界の誰にも心を許していないことを。
君が毎朝、毎晩、この図書室で元の世界に帰るための方法を探していることを。
僕は、知っている。
「……」
僕の髪を撫でる優しい指先。
この手も、いつかは簡単に翻される。
( 嫌だ、…嫌だよ )
元の世界になんて帰らないで。
魔法のない世界なんて、不便じゃないか。
僕が、君を守ってあげるのに。
こんなにも、好きなのに。
彼は僕と…いや、この世界の住人達と一線を引いている。
決して必要以上には関わらない。
彼はいつか、元の世界に帰るから。
僕たちが歩み寄っても、Aはその度一歩ずつ離れていくんだ。
『…そろそろ予鈴が鳴るネ。』
「…ああ、そうだね。魔法史の教材を用意しなくては。
先に失礼するよ。」
『うン。それじゃあネ。』
「…ああ、また。」
彼は決して、'' また '' とは口にしてくれない。
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 129人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモン - コメント失礼します。すごく面白かったです！！私夏目くん結構好きだしツイステも推してるので見つけたとき飛び跳ねましたW最近は更新されてないようですが、無理をせず頑張ってください！応援してます！ (2023年2月19日 16時) (
レス) @page16 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：緋真
| 作成日時：2022年12月6日 2時
