25 ページ25
.
.
放課後になり、Aは中庭へと向かっていた。
そこでは昼食の際に一悶着あったリドルがベンチに腰掛け、Aを待っている。
Aの姿を見つけると、リドルは読んでいた本を閉じ、険しい表情を緩めた。
『待たせてごめんネ、リドルくん。』
「いいや、予定の5分前だ。
僕が楽しみで早く来てしまっただけだし、気にすることはないよ。
…それで、なんでもない日のパーティーに出席してくれるんだったね。
実は、急なんだけど…次のパーティーは明日なんだ。
予定の方は大丈夫かい?」
『明日…うン、大丈夫だヨ。
明日なラ、ちゃんと参加できそうダ。
始まる時間の前にトレイン先生の手伝いがあるから少し遅刻してしまいそうではあるけド…』
「遅刻の件は構わないよ。君は忙しい身だからね…仕方のないことだ。」
'' こちらへおいで '' 。
酷く穏やかな声色で声をかけ、リドルは自身の隣の席をポンポン、と手で叩いた。
Aもその言葉に甘え、隣の席に着く。
『リドルくん、ボクは…ルールを破るのはいけないことだと思ウ。
小さなことを許せバ、いずれ大きな綻びを産むきっかけにもなりかねなイ。
ボクはその危険性を理解しているかラ。』
『…けれド、キミのやり方は…キミ自身を傷つけル。
ルールを提示するからにハ、納得できる理由が必要ダ。
それに…エースはまだ入学したての新入生でショ?』
'' 情状酌量の余地はあるんじゃなイ? '' と首を傾げるA。
リドルは眉を下げ、Aの言葉に思案するように考えるような仕草を見せた。
「…ルールを提示するには、納得できる理由が必要…。
…でも、僕は…僕は、正しい。
ルールを遵守すれば…何を取り上げられることもない、何も失わない。」
『…リドルくん』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 128人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモン - コメント失礼します。すごく面白かったです！！私夏目くん結構好きだしツイステも推してるので見つけたとき飛び跳ねましたW最近は更新されてないようですが、無理をせず頑張ってください！応援してます！ (2023年2月19日 16時) (
レス) @page16 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：緋真
| 作成日時：2022年12月6日 2時
