【HQ】導きの八咫烏

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放課後。

武田との約束通り、Aは体育館の上の方からこっそりと様子を見に来ていた。

今日は委員会決めの日でもあるため、少し人数が少ないように見える。














『………』












( …あ、彼がキャプテンかしら。)

( 何か群を抜いているというわけではないけど…全体的にバランスがいい。
面倒見も良さそうだし、攻撃よりかは守備に秀でてる感じね。レシーブが上手い。)











( あの彼も3年ね。
凄く丁寧なトス…一本一本への誠実さが伝わってくる感じ。
チームメイトのこともよく観察してる。
''司令塔''としての洞察力は流石のものだわ。)














( あ、彼…確か1組の人。
明るい。元気。スパイクが力強い…パワーとスタミナは充分ね。
切りこみ隊長として士気を上げ、かつ精神面を支える大きな存在となり得る。次期エース…ってところかしら。)














ｽﾗｽﾗ､と慣れた手つきでノートを取り出してはデータを書き出していく。

暫くして、ﾊｯ、と我に返ったようにペンを動かす手を止めた。













( ……バレーから離れて、もう結構経つのに。
…癖って抜けきらないものなのね。)













( 彼らは…1年生?
黒髪の子は…確か、北一にいた子よね。
当時から抜きん出た天性の才能が目立つセッターだった。)


( あの子は…見たことないわ。
何処の中学だったのかしら。
ここからだとわかりづらいけれど、かなり小柄。
どんなプレーをする選手なの? )















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