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桜の花びらが舞う季節。
時が経つのは早いもので、中学校ももう卒業の時期に入った。
卒業までの期間にも色々なことがあって、色々なことに巻き込まれたが、それは追々話して行くことにしよう。
卒業式の日。
Aは渡我に呼び出されていた。
「Aくん、卒業おめでとう」
『うん、ヒミコも。
それにしてもどうしたんだ?急に呼び出すなんて。』
「Aくんに今までのこと、お礼が言いたかったのです。
入学式の日から…今日までずっと、私はAくんのお陰で普通の生活を送ることができました。」
'' もう駄目だ '' 、と。
そう感じた日もAのおかげで乗り越えられたと。
貴方が傍にいてくれたことが何よりも幸福だったと。
「…ねｪ、Aくん。
私、貴方のこととっても好きですよ。」
そう告げたその顔は、Aが見てきたこの3年間の渡我の表情の中で、1番感情豊かで…愛らしく見えた。
「私…Aくんに恋をしたんです。
初めて声をかけてくれたあの日から。
貴方は私にとって… '' 英雄 '' だったし、'' 王子様 '' だった。」
『王子様…俺が?』
「だって、Aくんはお顔もとっても綺麗で…振る舞いもどこか上品に見えたのです。
女の子のお友達は皆Aくんのこと '' 王子様 '' って言ってましたよ。」
『そっかぁ、それは初めて言われたな…』
「好きです、Aくん。
だから…私、Aくんになりたいです。」
渡我の口角が上がった。
頬を赤らめ、視線は熱く。
恋する乙女のような、そんな表情をしていた。
「Aくんが好きです」
「貴方の綺麗な緑の目が好き」
「貴方の優しい歌声が好き」
「貴方の作る音楽が好き」
「貴方の自由な姿が好き」
「貴方の小さな八重歯が好き」
「貴方があの日、私を庇ってくれた姿が好き」
「ねえ、Aくん」
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「好きです、だから＿＿＿ 刺 し ま す ね ? 」
『ヒミ＿＿』
ｻﾞｼｭｯ
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ゆずぽんず(プロフ) - とても素敵なお話です…まだ途中までしか読んでないんですけど続きが気になります！1つ気になったんですけどホークスの福岡弁は意識されとると思うんですけどところどころ違うところがあって……『照れてる』→『照れとる』、『だから』→『やから』やと思います… (2022年7月29日 5時) (
レス) id: 6d7748e101 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 夢主くんはこれからどうなるのでしょう！？これからも楽しみにしてます！ (2021年11月8日 17時) (レス) @page42 id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね！更新頑張ってください！応援しています！ (2021年5月4日 23時) (レス) id: e522761e6b (このIDを非表示/違反報告)
marshmallow - 素晴らしく面白い作品でした！これからも更新頑張ってください！ (2021年5月2日 0時) (レス) id: bf7086b5e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネズミの毛玉(プロフ) - 神小説ktkr。これからも、無理なさらない程度で、更新頑張って下さい！ (2020年5月26日 20時) (レス) id: 9b2a72a438 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋真
| 作成日時：2020年5月4日 22時
