肆拾 ページ40
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ー___Aー
時折脳裏を過る、記憶。
あの方と、ただ穏やかに過ごしていた日常の想い出。
そうだ。
あの日、…あの時も、あの方は僕を優しく抱きしめた。
例え身体が弱くとも聡明で。
真っ直ぐに、僕の名前を呼んでくれたその声が好きだった。
あまり見ることの出来ない、何気なく微笑んだ表情が大好きだった。
先天的に虚弱な体質であったあの方。
母親の腹の中にいた頃から心臓は何回も止まり、生まれた時には脈も呼吸もなかったために死産と判断され、荼毘に付されようという際に息を吹き返したという。
当時の医師からは「二十歳になるまでに死ぬ」と告げられていた。
僕はそんなあの方の傍に居続けた。
護るために。愛するために。
大切な方の、一番近くに在るために。
『………貴方は、消えたくなかったのですね。』
歩くのが困難になる度に。
心臓の音が遅くなる度に。
貴方は酷く苛ついた表情をしていたが、…その瞳は深い哀しみを宿していた。
幼い頃から貴方に仕えた僕には、解ってしまったんだ。
『怖かったのか。…恐ろしかったのか。ずっと。』
死を予感した瞬間の貴方の表情を、今でも僕は憶えている。
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そこら辺の水道水(プロフ) - ちょっと待って、夢主くんに惚れたんだけど(真顔) (2020年11月15日 4時) (
レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
雛乃(プロフ) - 累との展開楽しみすぎます…！これからも無理なさらず更新頑張ってください！ (2020年11月10日 23時) (レス) id: 6aacc8954b (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - いよいよ、あの話がくるのですね！！これからの展開が楽しみです！応援してます！！ (2020年11月4日 18時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
Shiro - この作品めちゃくちゃ好きです...！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2020年10月26日 19時) (レス) id: 94aeb4ce2e (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 続きがきになります。更新がんばってください (2020年10月23日 9時) (レス) id: 91e5b79796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋真
| 作成日時：2020年1月27日 15時
