【あんスタ】_ 美しい『 彼 』_【男主】

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＿＿ in 夢ノ咲学院 . 放送室









Nazuna . side









ー君が!!僕の『 神 』を壊したのだよッ!!ー

ー誰よりも清廉で美しい彼を、君が…!!ー









液晶の中でそう叫んだ斎宮の顔は、憤怒の情に満ちている。

七夕祭の映像確認。編集。
その仕事を熟す筈だったのに、随分見入っちゃったなぁ。


俺がいた時代から、ValkyrieにとってAちんは特別だった。

斎宮から俺以上に世話を焼かれ、付き纏われ、日々の衣服のプレゼントも余念がなく、姿を見つけられれば例え片方が屋上にいて、片方が一階に居ようと飛び降りてきた。
見てるこっちがヒヤヒヤする程度には、斎宮はAちんに依存している。

そしてそれは、影片もだ。

かくいう俺も、＿＿Aちんが大好きだ。
ずっとAちんが俺を支えてくれた。

糸がなきゃ立つこともできなくなってた俺を、Aちんがもう一度立ち上がらせて '' 人間 '' にしてくれた。









「【 君の名前は 繰り返す旋律(メロディ) 】＿＿」









もう二度と、歌うことのない歌。

Aちんが創り上げた至高であり孤高の曲。









「…もう、歌えないな。」









Valkyrieを辞めた俺は、二度とステージでAちんの曲を歌うことは出来ない。

Aちんは、夢ノ咲からいなくなってしまったから。

壊れて、しまったから。

そのはずだった。









ー裏切り者に、彼の曲を歌う資格などないー

ーけど…君は彼に導かれて人になったのだったねー

ーこれを渡そう、仁兎ー

ー彼が可愛い君に、君達に遺したものだよー









何処か渋々といった表情で斎宮は数枚の楽譜と、一枚のCDを俺に差し出した。

それは、Aちんが俺たち '' Ra*bits '' のために書いてくれた曲。


'' Dream collection '' 。


仔兎の小さな、けど幸せな門出を祝福するかのような…優しい曲だった。









「…逢いたいよ、Aちん…」

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