194 ページ11
夜、真っ暗な部屋に一筋の月明かりが差していた。
完全に眠っている少女の髪を、男＿＿影山はさらりと梳いた。
「………A」
彼が思い出すは幼き日の少女の姿。
あの頃、彼女と過ごせばサッカーに対する憎しみも、恨みも…その瞬間は全てを忘れる事が出来た。
「お前の根本は…何も変わっていないのか」
影山が彼女を見つめる瞳にはいつもの残虐さと冷酷さは無く、慈愛の色を映していた。
「……何故、円堂守なのか」
よりにもよって何故奴の孫を選んだのか。
この子には幸せになって欲しかった。
自分の因縁から遠く外れ、やがて彼女が選び取った相手との未来を祝福しようと…そう感じていた。
「…幼馴染がそれほど大事か。
もう一人の方を選び取っても良かっただろうに。」
けれど、それからこの子が見せる笑顔は少し変わった。
彼女が元々持ち合わせていたその強い光は、心なしか更に強くなっている様に思えたのだ。
「……いつからだったか。
お前を…闇に堕としたいと思ったのは。」
＿＿いつからだっただろうか。
この子を自分の '' 理想 '' にしたいと思い立ったのは。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 512人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イナイレ好き - ヤンデレの佐久間めっちゃ良い しかも一番好きな依存系 いやー最＆高です (2020年8月20日 0時) (
レス) id: 573d988362 (このIDを非表示/違反報告)
緋真(プロフ) - 千佳華さん» ときめいちゃいます！？いいですよ円堂くんは…… (2018年10月7日 21時) (レス) id: f05e33fc37 (このIDを非表示/違反報告)
千佳華(プロフ) - 円堂くんにときめきました← (2018年10月7日 14時) (レス) id: 6ba1c8129e (このIDを非表示/違反報告)
緋真(プロフ) - 円堂くんにしか主人公ちゃんの心の奥底に入り込むことができませんからね…コメントありがとうございます。 (2018年10月7日 14時) (レス) id: f05e33fc37 (このIDを非表示/違反報告)
緋真(プロフ) - 千佳華さん» 何だかんだ主人公ちゃんを救えるのは円堂君だけなんですよね…ああ…早く助けたい…← (2018年10月7日 14時) (レス) id: f05e33fc37 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：緋真姫
| 作成日時：2018年9月28日 14時
