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『……駄目だ…』









モヤモヤとしている頭をリセットする為、Aは一人鉄塔広場を訪れていた。


千羽山で感じてしまったあの不安を簡単に拭い去る事なんて出来ずに、Aは小さく溜息を吐く。

…その瞳には、以前の様な強い光は宿っていない。









『……そろそろ、戻らないと…』


「______ねえ、君」


『…!!』









不意に掛けられた声にビクリと反応する。

その声の主の方に振り向けば、自分と同い年くらいの少年が人の良さそうな笑顔を浮かべて立っていた。









『何か…?』


「その制服、雷門の人だよね。
俺、雷門中まで行きたいんだけど…良かったら道を教えてくれないかな?」


『…それでしたら、私も今から向かうところだったので…良ければ一緒に行きましょう。』


「えっ、いいの?」


『はい…勿論。』









小さな笑みを浮かべながら立ち上がる彼女に、目の前の少年は見惚れたようにボーッとしていた。









『?…どうか、されましたか?」


「っあ、いや… '' 綺麗 '' だなぁと思って。」


『あ、ありがとうございます…?』









突然ナチュラルに返された言葉に、Aは硬直して仄かに赤く頰を染める。

…どうしようもなく気恥ずかしい。









「…ぁ、申し遅れたね。
俺の名前は '' 一之瀬 一哉 '' 。宜しく。」


『 '' 一之瀬 一哉 '' って、アメリカの…』


「え、俺の事知ってるの?」


『…将来アメリカ代表入りがほぼ確定している選手だと、広く噂にもなっていましたから。

私は…月ノ宮 A。こちらこそ宜しく。』


「…!!君があの……って事は同い年だよね?
もっとフランクに話しかけて欲しいな。」


『……わかった。お前がそう言うなら。』

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ぷにまる - とても好みです!!ありがとうございます!!あとお訊きしたいのですが、このお話は円堂君オチですか?主人公ちゃんの「彼奴」とは円堂君で合っていますか? (2021年9月11日 22時) (レス) id: ee2ef4b0e7 (このIDを非表示/違反報告)
緋真(プロフ) - コメントありがとうございます。番外編で今描こうとしていたネタのものですね…桜咲木中というのを出そうと思っていたんですが、急いで文字を打っていたので気付かず、すみませんでした。先程削除致しました! (2018年9月4日 11時) (レス) id: f05e33fc37 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 桜ヶ丘ってどこで出てきましたか?99話に書いてあるんですが、その学校が出てきた覚えがないです (2018年9月4日 0時) (レス) id: 3707f5c19b (このIDを非表示/違反報告)
緋真(プロフ) - ひーこさん» 一之瀬くんは大胆にいかせたいなってずっと思ってたんです…!しんどい頂きました、光栄です!またコメント頂けたら嬉しいです! (2018年9月2日 1時) (レス) id: f05e33fc37 (このIDを非表示/違反報告)
緋真(プロフ) - 千佳華さん» 一途な女の子って…いいですよね…←一之瀬くんは本当にやりすぎた??ってくらい大胆に行かせました笑いかがでしたでしょうか??またコメントくださると嬉しいです! (2018年9月2日 1時) (レス) id: f05e33fc37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋真姫 | 作成日時:2018年7月24日 1時

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