OLに恋をした/01 ページ31
***
『 もう少しゆっくりしていけばいいのに!ほんとにいいの? 』
玄関に座り込み靴紐を結び直す俺に彼女は話しかける
「 あんたこれから仕事でしょ、そろそろ準備した方がいいんじゃないの? 」
『 もう、連れないなぁ〜。気遣ってくれるのはありがたいけど...。』
結び終えた俺はトントン、と踵をつき気怠い体に力を入れ立ち上がった
『 あ、そういえばさ! 』
タイミングよく、はっと何か閃いたように彼女は口を開いた
『 雨、降っちゃったからさ何かお詫びするよ、ってやつ!欲しいものとかあったらいつでも教えて!
あっ、でもさすがに車とかは無理だよ?!大学生だと欲しくなるのは分かるけどいくら私でも___ 』
車って、ま〜くんが運んでくれるのにそんなのいるわけないじゃん
いつ会えるかなんて保証すらもないのに
前は安眠できる枕が欲しいとか思ってたっけ...
「 ___あんたは今でも元彼が好き...? 」
『 え...?!ど、どうしたの急に! 』
「 .....何でもいいって言った。聞きたいから...教えて。」
『 それだけ?そんなことに使っていいの?!もっとよく考えてからでも... 』
「 いいから。」
『、...彼氏とは別れたって言ったでしょ。
それだけ、それ以上でもそれ以下でもないよ。』
「 でもまだ忘れられない、ってこと? 」
『 あはは、まさか〜。前は落ち込んだりしたけどもう平気っ! 』
「 ____嘘つき。まだ好きなくせに...。」
『 凛月くん?さっきから様子が___ 』
「 好きなら好きって言えばいいじゃん、なんで隠すの。俺が子供だから?頼りないから? 」
あんなにいつも泣いてるくせに、呼んでるくせに、
『 や、そういうわけじゃなくて、
ん〜、と、そりゃあ巻き込んじゃったのは私だし、その...悪いとは思ってるけど凛月くんがそこまで気にすることじゃないしこれは私の問題だと思って___ 』
「 ____...き。」
『 え.....? 』
「 ___あんたが好き。」
恋って難しい。
時々周りが見なくなったり、気持ちが抑えられなくなったり、
知っても知っても足りなくて、もっとって思っちゃう。
――もっと俺を意識して。
――もっとあんたに
愛されたい。
***
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Rikka(プロフ) - めっちゃ泣きました!! 凛月が失恋したとしても頑張ろうとするとことか、もうホント成長したなぁ…ってずっと泣いてました。ホントに神作ありがとうございます。これからも頑張ってください!! (2020年2月13日 23時) (レス) id: 08b289ca9c (このIDを非表示/違反報告)
シユ*(プロフ) - 松並ゆのさん» コメントありがとうございます!年の差がコンセプトだったのですが初々しさも残したかったのでどう表現しようか悩みました...(笑)それが少しでも伝わってくれたのなら幸いです...!読んでくださりありがとうございました...♪ (2018年6月5日 23時) (レス) id: 7acbb155e5 (このIDを非表示/違反報告)
シユ*(プロフ) - チョコトーストさん» コメントありがとうございます!分かります...私も最近歳のせいで涙脆くて...。四捨五入したら30代に突入してしまう夢主が聞いてたら睨まれそうです...。(汗)最後までお付き合いくださりありがとうございました...♪ (2018年6月5日 23時) (レス) id: 7acbb155e5 (このIDを非表示/違反報告)
シユ*(プロフ) - 蟄乃さん» コメントありがとうございます!読んでいただけるだけでも嬉しいのですがその上評価まで...本当にありがとうございました...♪書いてる本人ながら凛月くんに愛されるなんてうらやましい限りですよね...!(変態2) (2018年6月5日 23時) (レス) id: 7acbb155e5 (このIDを非表示/違反報告)
シユ*(プロフ) - ルナさん» 何度もコメントありがとうございました!楽しんでいただけたのなら幸いです...。兄弟ネタは次に出す新作の息抜き程度にと考えていますのでゆったり更新だとは思いますがよろしければお付き合いください...♪ありがとうございました! (2018年6月5日 23時) (レス) id: 7acbb155e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シユ* | 作成日時:2017年10月15日 16時