アマリリスが咲くまで

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テーマ曲の収録が終わった後


ようやく一段落ついて

いつもはホテルに戻って来ても
その日のレッスンの振り返りだったり

自主練習だったり毎日何かしらしていたから



今日くらいは部屋でゆっくりしようと
シャワーも終えてベッドに転がる











『なんか、夢みたいだったな…』










無意識に溢れた独り言にハッとした時







不意に部屋に鳴り響いたチャイムの音








「やっほ！」







突然のインターホンに驚きつつも
部屋の扉を開けると、そこにいたのは








『たじ！あ、蓮汰もいる』








お菓子がいっぱい入ったビニール袋を手に提げて
パーティーしよ！とニコニコしているたじと、

その後ろからひょこっと顔を出して手を振る蓮汰












「Aくんがまたゆっくり話そうって
言ってくれたから遊びに行こうかなーって
自分の部屋出たらたじくんとばったりしました」



「俺もAのとこ行こっかなと思って
ドア開けたら、ね？本当に同時だったね」










そう言って笑っている蓮汰とたじを
どうぞー、と言って部屋に招き入れた後



もはや来客者用みたいになりつつある
使っていない方のベッドに座ってもらって、



それから間にテーブルを置きお菓子を広げれば

あっという間に
テーマ曲収録お疲れ様パーティー(仮)が始まる










『楽しかったね、本当に』

「うん、今日のこと絶対忘れないと思う」

『俺も、同じこと思ってた』

「僕もです、なんか感動しました」










それぞれが今日の光景を思い出しながら、
ああだったね、こうだったね、と話していると


不思議とみんな感じていたことは
同じようなものばかりだったみたいで



たじが、この三人は考え方とか性格とか
似てるところたくさんあるねと言っていて、

その言葉に蓮汰と二人で何度も頷いた









「明日からもう次の課題ですよね？」

『うん、また次もあっという間に
時間過ぎていっちゃうんだろうなあ』

「本当にずっと忙しいね、」








でも感謝しなきゃ、そう言って笑うたじに

蓮汰とまた二人して頷いて
あれ、さっきと一緒だ、と三人で笑う













『たじと蓮汰はさ、
韓国で練習生してたでしょ？

この三人の一番大きい共通点だし
二人が韓国にいた時の話聞いてみたい』




ふと思い付きで出たこの言葉をきっかけに、
それぞれが今までどんな風に夢を追いかけて来たのか

二人のより深い部分を知ることになった








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