愛を欲すは孤独の狼-2

ねくすと ページ43

ワイヤレスイヤホンをして音楽を聴きながら夕食の支度をする。


アップテンポな曲に合わせて料理をする。


1枚ずつにしたキャベツを何枚か重ね、ざくりざくりと荒みじん切りにする。



「わっ、！」



突然後ろから抱擁感に包まれた。


次に感じたのは体温と煙草の匂い。


「…おかえり。秀一。」


「ただいま。」


「早かったね。」



イヤホンを外して体の向きを変える。


「帰ってこない方がよかったか？」


「寂しかったよ。」


「音楽に夢中で気が付かなかったのによく言う。」


「秀一も聞く？ラップバトル。」


「そんなのにハマってたのか。」


「今結構来てるよ。カッコイイし、声もいいし、んっ！？」



このキスは黙れって意味か。


息を吸う暇もないほどに舌を絡める。


彼の嫉妬心を煽った私が悪いんだろうけどもう限界。


裾をきゅっと掴めば離れてくれた。



目を開けた時に見えた彼の顔はいつもより色っぽくて。



「…ちょっと待って」
「無理な相談だな。」

「明日も仕事」
「お前が悪い。」


その日の彼は私よりも狼でした。



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動物園Divisionの野良猫
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/MintMintMi1/


ヒプノシスマイクの小説です

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