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ななじゅうよん ページ25

「それより千輝。お前、本気で…?」


何とは言われないが、ケイトとの決着の件だろう。

他に話のネタなんて無さそうだし。


「はい。女にも二言はありませんよ。」

「罠の可能性もあるんだぞ。寧ろその可能性の方が高い。」

「それでも構いません。」

「…。」


反論の言葉が出てこない、そんな感じな圭一郎先輩。

変わって魁利くんが。


「やめといた方がいいと思うけど。」

「なんで。」


素直に反抗的な態度で言った。


「俺だから腕折るだけで済んだの。千輝ちゃんじゃ、きっと…」


殺られるとでも言うのだろうか。


「大丈夫。」


そんなに弱くない。


「だが、」

「もう決めたんです。」


誰に何と言われようと、変えるつもりはない。

そんなに弱いと思われてたんなら心外だな。


「今になって引き返すなんて、私は嫌ですし。」

「じゃあひとりでやってれば?」

「魁利くん!」


突き放すような発言に圭一郎先輩が止めようとするが悪びれず魁利くんが続ける。


「せっかく人が心配してやってんのに。それも踏みにじって。」

「悪い?これが私のやり方。首突っ込まないで。」

「千輝まで…!ふたりとも落ち着け。」


宥める圭一郎先輩の声も今の私と魁利くんには関係ない。


「落ち着いてますよ。血が登ってるのはこのマセガキだけです。」

「は?この場に及んでガキ扱い?良い身分だこと。」

「君よりかはマシな身分だと自覚してるさ。」

「ふざけんなよ。」

「大真面目だ。」


胸ぐらを掴まれる。

相手の方が背がだいぶ高いので少し背伸びをする状態に。

その相手は文字通り目と鼻の先。

火花が散るほどに互いが相手の目を睨みつける。

勿論、私も相手も引かない。

引く気は無い。


「俺は千輝ちゃんより強いから。」

「何ならタイマンする?」

「やってやろうじゃん。」

「いい加減にしろ!!」


突然声を荒らげたのは圭一郎先輩。

しん…と静まり返った。


「何?圭ちゃんは千輝ちゃんに死なれてもいいの?」

「そうじゃないだろう…!」

「じゃあ何?」


うんざりだ、とでも言うように鼻から息を吐いて告げた圭一郎先輩。


「ふたりとも頭を冷やせ。」


それだけ言って魁利くんを引っ張り出した圭一郎先輩。

引っ張られた側は完全に不服って顔だったけど。


まさか、あの超熱血な圭一郎先輩にそんなこと言われるなんて。

完全に想像を絶するってやつ。


でもこれで、心配性なふたりを遠ざけることが出来た。

ななじゅうご→←ななじゅうさん



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うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか? (2023年5月5日 17時) (レス) @page43 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き粉(プロフ) - 月守ショコラさん» ありがとうございます!仲間ですねウヘヘ← (2018年10月12日 7時) (レス) id: 5927658f25 (このIDを非表示/違反報告)
月守ショコラ(プロフ) - オリキャラのやつ、私も拝見しています!これからもがんばってください! (2018年10月11日 21時) (レス) id: b1a1cb7aec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:歯磨き粉 | 作成日時:2018年9月18日 22時

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