ジミンくん、覚えてますか。 (ページ15)

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日に日に受験勉強で忙しくなっていき、

季節はそろそろ雪が降る頃になっていた。

『明日、、か、』

そう、明日は大学受験の日。

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「うん、君なら凡ミスさえしなければ十分受かる。

立派な医者になれるよう、頑張るんだ」

帰り道。

塾の先生から言われた言葉を思い出した。

『嫌だな、、』

受験とか、緊張でしかない。

早く帰って勉強しよっと。

歩むスピードをあげようとした、その時だった。

「ヌナっ、！」

振り返ると、

はぁっ、はぁっ…と息を切らしながら
後ろで肩を揺らす、

『じ、ジミン…くん？』

ここ数ヶ月は、勉強のため

事務所に行ってなかった。

それでもユニがレッスン帰りに

ジミンくんを家に呼んだりと、時々は会えていた。

ナイス弟よ。

『明日テストでしょ？』

そう、明日は事務所の練習生のテスト日でもあるのだ。

どうやら次にデビューする
グループのメンバー決めも兼ねてるらしい。

デビューを目指す練習生にとって、絶好のチャンス

ジミン「ふふっ、それはヌナもでしょ？」

『まあね』

ジミン「休憩してたら窓からヌナが見えたから、
走ってきちゃった」

私のために走ってきたとか、
もう可愛いすぎるよね

『そんな薄着だったら寒いよ？』

彼は薄い練習着のままだった。
明日のために、風邪を引くのは許せない。

ジミン「うん、すぐ戻らないとなんだけど…」

少し俯く彼。

何故だか、遠い目をしていた。

『どうしたの？早く戻んないと…

…ッ！』

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ジミン「ヌナ…明日、頑張ってね」

消え入るような囁きが、

真隣から聞こえる。

ジミン「あした…終わったら…

僕と会ってくれませんか…？」

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伝えたいことがあるんです。

そう小さく言う彼を、

私は抱き返した。

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