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愛 ページ7
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「 あの。す、すすす、すき ... です 」
顔に熱が集まるのがわかる。
慣れない敬語を使って、頬の赤さを2-Bの教室に差し込む夕日で誤魔化した。
彼女を直視できなくて、ゆらゆら行ったり来たりする視線も。
落ち着かなくて常に動かしてる指も。
ぜーーんぶ、Aちゃんに今告白した故であって。
無反応なのが何となく気になって、ふっと顔を上げて彼女の瞳と
「 みか、そんなに見ないでよ ... 」
夢ノ咲学院、2-A組。
プロデュース科テストケース第一号。
可愛くて、ドジで、たまに冷たくて男らしい。
皆に愛され(恋され)、慕われる君をおれは お師さんの後ろから見てることしかできなかった。
けれど、心の何処かで1番好きな自信もあった。
どこから沸いてくるのか解らないこの自信は一体何だったのだろうか。
でも、赤く染まった頬とか。
さらりと揺れる黒髪、それから覗く華が咲いたような瞳と真っ白な肌。
華奢な体躯がさらに彼女のかわいさを引き立てた。
「 あんな、おれ、精一杯の愛を伝えたいんよ？ ... でも、本当に出来損いやから。なにしたらええかわからへんの 。 」
「 うん、」
「 だから、好きです。これしか、言えん ... 」
目を伏せたら身体に感じたのは温もり。
彼女の温もり。
目を上げたら彼女は、ポロポロと色鮮やかな涙を零していた。
その時のAちゃんを、俺を一生忘れることは無いと思う。
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