可愛いよりカッコイイが良いです。【国見 英】

033 ページ38

･

私はなんとなーく、今の自分の言葉で確信した。



宮城に後悔を残せない。



英くんの事が、好きだと思った。



勘違いかなんて知らない、でも付き合ってる余裕は私には無い。









いや多分、勘違いだ。



勘違いなんだ。



英くんへの気持ちは後輩への気持ちだ。


…



『どしたの、英くーん？』


国見 ｢い、やなんでもないです｣



『そー？ならよかったぁ〜』


「A！！」



『こ、このこえは！！！』



天童 ｢Aの天童覚でーっす！｣



『さとりーーーん！！！』



ギューッ



天童 ｢会いたかったよーーん！！｣



『私もだよ〜〜〜〜！！』



この2人のテンションについて行くことが出来ない。



そして、天童と名乗る男はAさんのことを、

片腕でお姫様抱っこをしてそのままその場を去ってしまった。


…


『それでそこの新作楽しみで〜』


天童 ｢まじー？Aが好きだと思って俺もチェック済みって話するぅ？｣


『さすがすぎだべ！』




岩泉 ｢A？｣


『あ〜！一！』



天童 ｢噂の岩泉じゃ〜ん｣


岩泉 ｢噂、？｣


『私が話してるからね〜』



天童 ｢そゆことー、てかあの件だけどさぁ｣



『ここで話す話じゃないべ〜』



天童 ｢あ、そうだネ｣



…

及川 ｢Aちゃんの天童好きは相変わらずだね｣

松川 ｢何、妬いてんの｣

花巻 ｢正直俺は妬いてるぞ｣

岩泉 ｢毎日過ごしてる俺らよりアイツの方が好きなのか｣

松川 ｢てかあの筋力すごいな｣

花巻 「片腕でずっと持ってる」

及川 ｢俺、あいつ嫌い｣

花巻 ｢完全な嫉妬じゃんww｣

松川 ｢いやそれなww

でも分かる｣

「「「分かる」」」

…


『え！！そうなの！！』


天童 ｢Aうっさー｣


『さとりん、なんで今まで黙ってたの〜』


天童 ｢こういうのは直接言いたい俺って健気〜？｣


『そーゆことぉ？でも嬉しい、さとりんも大学は東京なんだね』


天童 ｢Aの為、とか言ったらどうする？｣


『え、？』


天童 ｢なわけないじゃーん、進路を好きな人で選べないってばァ｣


『勘違いしかけた〜』


天童 ｢まぁ勘違いして欲しい言い方をしたんだけどネ〜｣


『さすがのさとりんだ〜』


天童 「Aだって分かってるでしょ〜これが俺だって、

こういう俺が好きでしょ？」


『好き〜〜！』



天童 ｢抱きつく力強くなってるんだケドー、俺も好きー｣


『さとりんこそ、力強くなってるべ〜』

034→←032

ラッキーアイテム

デニムタイトスカート

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す