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次に起きた時、だるちゃんは私の手を握ったまま寝ていた。
頭の下には氷枕が引かれていておでこにも冷えピタが貼ってあった。だるちゃんがしてくれたのかな?と考えて心があったかくなる。

まだ頭はくらくらするけど、さっきと比べたらだいぶマシかな?と思ってごろごろしているとパチリ、目の前のキラキラした宝石みたいな目が開かれて。



「あれ、Aいつ起きたん……おはよう、体調どう?」



と気遣うような言葉が発せられる。



「さっきおきた……寝る前と比べたらマシかも、」


「そっかそっか、せやったらよかった。
一応雑炊やったら作れるけどどうする?食欲無いんやったらゼリーとかもあるで。」


「……たぶんたべれるとおもう」


「ん!じゃあ持ってくるな!」



あぁすぐ帰ってくるから寂しいならんでええで〜とニヤニヤ笑って言いながらキッチンへ向かっただるちゃん。それに寝る前の行動を思い出して顔が真っ赤になる。恥ずかしい……

…………なんて、だるちゃんが帰ってくるのを待ってたけど結局ベッドに1人なのが寂しくなってずり、とベッドから這い出してキッチンへ行ってしまった。
ドアを開けてもだるちゃんは気付かずにお皿に雑炊を盛っているようだった。だから近づいて






ぎゅ、と後ろから抱きしめる。



「おわぁ!?びっくりした、Aどしたん?寂しくなっちゃった?」


どうしてそんなにすぐわかるの、とか風邪ひいてるからだし、と言いたいけど私の口から出てきたのは……



「ん、さみしかった。だるちゃんそばにいてくれなきゃヤダ」



というなんとも素直な言葉だった。



「なんやA〜かわええこと言うてくれるやん。もう出来たから一緒に座って食べよ〜な。1人で食べれやんかったらあーんしたるけど?」



と笑いながら言ってくるだるちゃんが意地悪で、でも大好きで。風邪だからなんて言葉を言い訳にして今日だけは素直に。






「だるちゃんに食べさせて欲しいな」

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作者名:翡翠 | 作成日時:2021年11月26日 1時

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