好き、嫌い、好き Ⅲ (ページ6)

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お店に入ると、既に皆さん到着されていて

慎吾くんと小林さんの横、勇人の目の前の席に促された。

席に着くと流れるようにビールを渡された。

乾杯の合図ともに、ビールを流し込む彼らを見て面食らった。
(そんな横で私は、ちょっぴり口にした)

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慎「へぇ～、妹さんいるんですか。妹さんも美人なんでしょうねー」

『ふふ、妹は可愛いよ』

“Aさんも綺麗じゃないですか”

なんておだてるのが上手なんだから

ちら、っと正面にいる彼に視線を移す

さっきからずっと、誰かと話すこともなく

お酒を飲みながらテレビを見てる。

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慎「Aさんって、いつもお洒落ですよね」

『そうかな、』

慎「この間の白のワンピースもめっちゃ似合ってました」

こうやっていつも女の子落としてるのかな

そう思いながら、まだ一杯目のビールを飲む。

慎「いつも思ってたんですけど、Aさんって凄い髪綺麗ですよね。サラサラ、」

“触ってもいいですか？”
って、凄くキラキラした目で見るから

“うん”って頷くと

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「なあ、慎吾」

正面の彼が、慎吾くんの名前を呼んだ。

「ビール追加注文してきて。Aもいる？」

『ぇっ、あ、私はウーロン茶で』

慎「了解です！」

勇人の注文通り、入り口の方まで移動していって店員さんを呼んだ。

おかしくて、ちょっと笑っていると

“なんだよ”って彼が言った。

『何でも。勇人も私の髪触ったことあったなー、なんて』

「うるせー」

ちょっとだけ顔を赤くして、彼はまたテレビに視線を移した。

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