好き、嫌い、好き Ⅲ (ページ17)

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Aと別れてロッカーに戻る廊下で、

彩登美が俺を待っていた。

「いつまで東京いんの？」

彩「んー、正確には決めてない。」

「そっか。それで、今日は？」

彩「‥‥今晩空いてる？」

どことなく緊張しているように見えた

それに頷くと、彩登美は笑顔を見せた。

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彩「またあのバーに連れてってほしいの。ほら、勇人くんと初めて二人で行ったところ、」

考えを巡らせて、リカのところだと辿り着く。

「試合展開によるけど、ええよ？」

彩「じゃあ、試合終わりにまた」

「わかった」

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「ハッキリしないんですね」

その言葉が矢のように深く刺さった。

彩登美との会話を聞いていた誠司が言ったものだった。

林「彩登美さんも素敵な人ですけど、俺はてっきりAさんと付き合ってるのかと‥」

後輩だよな？って確認したくなるくらい

躊躇のないストレートな言葉

気持ちとは裏腹に、笑ってしまう。

「付き合ってないし、」

誠司は少しの間口をつぐんで

俺を見た。

林「俺は、ここ最近の勇人さんは好きでした。」

林「誤魔化してていいんですか」

笑顔なんてとうに消えてしまった。

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