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何で、私タクシーに乗ってるんだろう。
亀井さんに押されて、勢いで乗せられて。
とりあえず駅まで、なんて言うから
そこで発生する、今日の私の家はどこですか問題。
彼の家はどこなんだろうって、いろいろ余計な心配しちゃって。
自分の寝床もないのに。
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軽くパニックな気持ちを落ち着けるために、外の景色へ目を向けた。
楽しそうに手を繋いで歩くカップルを見つけて
さっきの記憶が蘇ってきた。
何でだろ、
今さら泣きそう。
嫌いになりたいのに、彼の良かったところしか頭に浮かばない。
デートに行った場所とか、
ショウの笑顔とか、
プロポーズされたときの自分の気持ち、
彼の表情、
お互いが震える手で
受け取った指輪。
素敵なものだったはずなのに。
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「なあ、」
その声を聞いてハッとした。
張れないように、平然を装って、彼に視線を移した。
「‥別に、」
そう言った彼に、私から切り出す。
『家どこら辺？』
「‥‥‥遠く」
困った。
非常に困った。
あ、そう言えば、彼は私より年上だったのに
タメ語で話しちゃってる。
でも、その方が、シックリ来てしまう。
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「ホテル、‥どうすんの？」
『えっ？』
頭の中で、身近なホテルを思い出してると、
彼は唐突にそう言った。
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一瞬
変なときが流れる。
「はっ、いや、違うで！」
彼は、何かを察したみたいで、慌てて訂正してきた。
『ぇ、ぁ、うん』
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お互い外の景色に一度、視線を移して
再び視線をぶつける。
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「さっき、隣座っとる時、スマホ見えたから、」
『あ、‥あぁ‥‥』
自分に言い聞かせるように、何度か頷いた。
大丈夫かな、変に思われてないかな。
結婚間近の女が家に帰れないのおかしいとか、思ってない？
『、自分で探すから、大丈夫』
なんか、今日一日で疲れたな。
ぜんぶ、夢だったら良いのに。
「‥‥運転手さん、次左曲がってください」
「はい」
ただ、静かな空間が続いた。
心地の良い空気に、自然と意識を手放していた。
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理彩(プロフ) - ゆゆ。さん» ありがとうございます。どハマりしちゃってください！笑頑張ります！ (2018年8月2日 20時) (
レス) id: 7805605240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ。(プロフ) - この作品大好きです！もうどハマりしちゃってます♪更新頑張ってください！ (2018年8月2日 13時) (レス) id: 3e6ff657de (このIDを非表示/違反報告)
千南 - 理彩さん» これからも応援してます! (2018年7月21日 23時) (レス) id: 44f061dcc9 (このIDを非表示/違反報告)
理彩(プロフ) - Satomigさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。長編になると思います笑 (2018年7月21日 9時) (レス) id: 7805605240 (このIDを非表示/違反報告)
Satomig - こんばんは！ 更新されるのが楽しみで仕方ないです！笑 話が現実味があって読んでいてとっても楽しいです！ 長編希望です！ (2018年7月21日 0時) (レス) id: c98854b979 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：理彩 | 作成日時：2018年7月16日 18時
