狡い ページ11
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むぎゅ、
龍馬と誠也と談笑していると、横にいた丸さんが、私のえくぼに指を埋めた。
『丸さん?』
名前を呼ぶとその指が離れた。
それに、ふにゃりと笑ってしまうと丸さんは言った。
丸「やっぱり。どんな風に笑ってもえくぼって出来るんだね。」
さすが。才能がある人の考え方は理解できない。
丸「かわいいな、えくぼ」
『えー、嫌ですよ?私は』
丸「そー?可愛いけど。母親ゆずり?」
誠「そう言えば、Aの家族見たことない。去年の優勝旅行にも、A行かなかったもんな」
“家族”
母親ゆずり?
あの女と血が繋がってると思うだけで気分が悪い。
ただ強くなりたいと願った、不甲斐なく泣いたあの日の夜のように。
『言われたら、母親ゆずりかも』
狡い大人になることなんて、簡単だ。
丸「Aの笑顔は狡い」
丸さんは、想像もつかないことを口にする。
現に、今だって。
丸「良い意味でね?」
誠「それ、俺も分かる気がします、」
誠也が同調して、龍馬と目があった。
きっと、何か言いたい証拠。
でも彼は、なーんにも言わなかった。
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理彩(プロフ) - 花蓮@carploveさん» ありがとうございます。伝わってよかったです(*^^*) (2018年7月14日 21時) (レス) id: 7805605240 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮@carplove(プロフ) - 連載お疲れ様でした!夢主ちゃんのやりきれない焦燥感や焦りの描写がすごくて…ついつい感情移入して泣きそうになることも度々ありました…新作も楽しみにしてます! (2018年7月14日 20時) (レス) id: 9ae88586f0 (このIDを非表示/違反報告)
ファンタオレンジ(プロフ) - 途中で、ピースサインの歌詞入ってて、びっくりしました!!笑笑 (2018年6月29日 17時) (レス) id: 50dccbc662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:理彩 | 作成日時:2018年6月24日 17時