16話 ページ16
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数日後。
「Aちゃん、ショッピ君！飯行こうや！」
「いいですよ、大先生の奢りやったら」
「ったくお前らしゃーなしやで」
大先生のご飯の誘いは前科があるから私は遠慮しときます、なんて言えずにズルズルとお店に引きずられあっという間に座らされる。_____トントン先輩の隣に。
「なんでいるんですか！」
「何言うてんねん？彼氏なんやから当然や」
「よ、寄ってこないでください！ショッピ君席変わってよ！」
「おうショッピ君。お前には聞きたいことが山ほどあるんだよ」
「はえー、命だけは勘弁してください」
目の前で繰り広げられるトントン先輩とショッピ君の言い合いを思考を無にしてシャットダウンしていれば、「Aちゃん、」と大先生がコソッと話しかけてくる。
「あいつな、ほんまにAちゃんのこと好きやねん」
「し、…知ってますよ」
「Aちゃんと再会する前まで相当病んでてんけど、実は最初にAちゃんのこと教えたったん俺らやねん」
会社に『A』って名前の子がいる、と。
「え？じゃあ、大先生とシャオさんは最初から知って……」
「何となくな。飽きるほど聞いた『A』の特徴まんまやし、名前も歳も同じやし」
何この茶番。大先生もシャオさんもトントン先輩の協力者だったってこと？狭いんだよ世間！
「2人でコソコソ何話してんねん」
突然グイッと肩を抱かれ、これ居酒屋の距離感じゃないです、と訴える隙も与えず予想通り大先生にバチバチのトントン先輩。
「ちゃいますやん。俺トンちのキューピットなったったやないですか」
「ええか？Aに触ったら殺 すからな」
「シンプル殺害予告！？」
仲がいいのか悪いのか、2人はお店を出ても言い合いしていて、ショッピ君に手を振って別れようとすれば言い合いを休戦してそれを遮られる。
「もう！過保護です」
「過保護やない、ただの束縛やで。知ってた？」
「言葉を選んだ私の気遣いを返してください」
2人並んで歩く帰り道、絡めた指先がじんわりと暖かい。
「本当はずっと俺の家に置いときたいねんけど…」
「……物騒ですよ」
不意に「A、」と呼ばれ顔を上げれば、
「好きやで、ずっと前から。Aだけが好きや」
「私だって…最初からトントン先輩しか好きじゃないです」
満足気に笑ったトントン先輩は、そっと唇を重ねた。
____回り道した数年間、最愛の貴方はずっと私だけを見ていてくれました。
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【こっち向いて、先輩-after story-】
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夢月(プロフ) - 心臓がギュンってなりました対ありでした、、、 (2022年9月10日 6時) (
レス) @page17 id: 93204524cb (このIDを非表示/違反報告)
ニコチンキッド - とても好きすぎてスマホ叩きわりました (2022年6月28日 23時) (レス) @page17 id: 5ea514a864 (このIDを非表示/違反報告)
))k(( - めちゃくちゃに好きな神作品…っ (2022年3月12日 22時) (レス) @page17 id: 871e1d6cc0 (このIDを非表示/違反報告)
ラビット_(プロフ) - かなり前に完結済みの作品様ですが、コメント失礼致します。わー！めっちゃ好きです！リクエストで申し訳ないんですけど、夢主ちゃんと付き合ってた時の紫の後輩くんのこととか知りたいです…！この作品一気にお気に入りになりました…もう好きです… (2021年7月10日 20時) (レス) id: bc77977d93 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 以前の作品にコメント失礼します。前作から一気に拝見させて頂きました。切ないストーリーだけど、それだけじゃなくクスッと笑える部分も多く、高校卒業後のすれ違いが最高に好きでした…。本当にこれ以上の作品に出会える気がしません；； (2021年5月23日 8時) (レス) id: 6c6ea452a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年2月4日 23時
