煌（１５） ページ16
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平凡な私とスターの木兎先輩。
全く接点が無いと思っていたけれど意外な場所に共通点を見つけてなんだかほっこりした。
同時に、テスト期間で部活がない今でこそこうして帰宅時間が被ったけれど、普段彼がどれ程までバレー漬けの生活を送っているかを肌で感じたような気がして胸の奥が震える思いだった。
無邪気で見た目より可愛らしい一面が多い意外性を持ちつつも、好きなことや目指すものに貪欲なその姿勢はやっぱりどうしてもかっこいい。″バレーが楽しいから″と言ったあの時の木兎先輩を時折思い返しては、なんてかっこいい人なんだろうとその度思うのだ。
｢木兎先輩は自分に正直に生きていて、見ていて気持ちいいんです｣
｢ん、？そーなの？｣
｢そうです。私、そういう芯を持ってる真っ直ぐな人にどうしても惹かれます。…もちろん、木兎先輩が一番好きなんですけど｣
｢……、…ひかれる、｣
｢興味が湧いて、もっと知りたいと思う｣
宙で漢字を書いている姿に付け加えれば、納得したように何度か頷く。
そして思いついたように手を打って呟いた。
｢じゃあ…俺も、Aにひかれてる｣
｢え、｣
｢Aに興味ある。もっと知りたいって思う｣
顔の整った人の真顔は有無を言わさぬ圧がある。
その整った真顔で見つめられ、出かかった言葉も蕩けて喉奥へ流された。
こくりと喉を鳴らし、尚も私を射抜く瞳とそっと視線を交わらせる。
｢………だから、もうちょっと仲良くなれば色んなこと知れるかなって、今日会いに行った。多分、それが用事｣
さっきはなんて言えばいーかわかんなかった、と頬をかく。
どくり、と甘く痺れるような鼓動を感じ、乾いた口が喉元に張り付いた言葉を落とす。
｢…それ、告白された子全員に、そう思う…？｣
｢っえ？思わねーよ。俺そんなに覚えらんないし。それに一緒に帰りたいとも思わねぇもん｣
｢そ、ですか、｣
木兎先輩は、私だから一緒に帰りたいと思ってくれていた。
内心蟠っていた『誰にでもこんな思わせぶりな態度なんだろうか』という心のモヤは全くの杞憂に終わる。
｢……嬉しい、です。もしまた時間が合えば、一緒に帰っても…いいですか、｣
｢え！？当たり前だろ！テストんとき部活無いし、明日も一緒に帰ろーな！｣
…明日も。
じんわり胸に広がる明確な″次″の約束に何度も頷いて、ぎゅっと手に力が篭った。
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みんみん(プロフ) - ゆららさんのお話、とても大好きです！楽しくってキュンとしながら読ませて頂きました！！ (4月18日 9時) (
レス) @page47 id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 木兎さん最強でした……普段コメントしませんが、思わず感想をお伝えしたくなりました…！めちゃくちゃキュンとしました！！ (2022年7月22日 2時) (レス) @page47 id: 448a7aaf1d (このIDを非表示/違反報告)
rry - ハイキューをテーマにした3作品読ませていただきました！全部最高で星10です！ (2021年11月14日 22時) (レス) id: 7243f08c85 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - 天羽さん» 天羽様初めまして！何度も読み返して頂き光栄です…！完結までもう暫くお付き合い頂ければ幸いです！コメントありがとうございました( ´ ` *) (2021年8月17日 12時) (レス) id: 4397bbbd69 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - 紅月。さん» 紅月様はじめまして！糖分増し増しで頑張っていきますのでこれからもご贔屓にお願いします( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2021年8月17日 12時) (レス) id: 4397bbbd69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2021年7月10日 20時
